1979年アメリカ作品。監督は、『ザ・リバー』のマーク・ライデル、主演は、『フォー・ザ・ボーイズ』の主演、ロックシンガーとしても有名なベット・ミドラー。伝説の女性ヴォーカリスト、ジャニス・ジョプリンの生涯を描いた伝記的な音楽映画。
27歳という若さでこの世を去ってしまった伝説のロックヴォーカリスト、ジャニス・ジョプリンの波乱万丈の人生を描いた作品ですが、ジャニス・ジョプリンの名前、曲を使用しているわけではないので、飽くまで、ジャニス・ジョプリンをモデルにしたロックムービーと考えた方がいいでしょう。実際にロックヴォーカリストとして活躍するベット・ミドラーを主演に起用したのは正解で、役者としての才能も十分な彼女の魅力が余すところ無く発揮されています。1970年代の作品なので、ストーリーにも音楽にも1980年代の作品にありがちな商業的な匂いがプンプンするいやらしさが無いのも好感が持てます。1960年代から1970年代のロック黄金期が好きな方には、楽しめる作品でしょう。ただし、ジャニス・ジョプリンの大ファンで、彼女のヴォーカルを再現するような映画を期待している方には、期待ハズレになってしまうので、ジャニス・ジョプリンのようなタイプの女性ヴォーカリストの物語と割り切って鑑賞した方がいいでしょう。
ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画としては、『ジャニス』という映画が製作されています。こちらは、ジャニス・ジョプリンの実際のステージシーン、インタビューなどで構成されているので、ジャニスのヴォーカリストとしてのエネルギー、孤独に苦悩する姿が生々しく体感できます。本作では、ベット・ミドラーの熱演によりローズという架空の女性ヴォーカリストの情熱と苦悩が描かれていますが、本物のジャニス・ジョプリンを知りたければ、『ジャニス』を鑑賞した方がいいと思います。
世の中、いかさまだらけだ
今更言うまでもありませんが、本当に世の中、いかさまばかりですね。誰でも知らないうちに、いかさまの餌食になっていると思います。時々、本物、正直な人間を探すのが酷く難しいと感じてしまうのは私だけでしょうか?
鎖が必要だ
理性に従って行動できる人間には必要ないと思いますが、ローズのように感情の赴くままに行動する人間には、つなぎとめて置くため鎖のような物が必要なんでしょうね。