ある日の早朝、小さな田舎町の牧場で、１１匹の子豚が生まれる。牧場主は、11匹目の小さな子豚が、母親の乳を飲めず、育ったないと考え殺そうとするが、彼の娘ファーンは、その子ブタにウィルバーという名前をつけ、自分の手で育てる決意をする。成長したウィルバーは、ファーンの自宅では飼えなくなり、おじさんの家の納屋へと引っ越し、そこにいる様々な動物たちと暮らすことになった。納屋に住む動物たちと友達になりたがったウィルバーに、声をかけてきたのが、みんなに嫌われているクモのシャーロットだった。子豚は成長すると殺されてしまう運命だが、シャーロットは、友達になったウィルバーの為に、彼を救うことを約束する・・・。

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　２００６年アメリカ作品。世界で４５００万部以上のベストセラーになったＥ・Ｂ・ホワイトの小説を最新のCG技術で映画化。監督はゲイリー・ウィニック、出演は『アイ・アム・サム』『マイ・ボディガード』のダコタ・ファンニング、ジュリア･ロバーツ、ロバート・レッドフォード、キャシー・ベイツなどの名優が声の出演をしています。原作を知らない方は、なんでブタとクモなの？という疑問がわくと思いますが、牧場で生まれたブタの宿命、一般的に気味が悪い生き物として敬遠されがちなクモを主人公にする事によって、深い物語になっています。

　ずっと童話に縁がない人生をおくってきたため、この映画を観るまで内容を知りませんでした。正直なところ、暇つぶし程度の気分で観ましたが、涙が止まらなくなりました。生きているのが嫌になってしまっている方には是非観ていただきたい名作です。『アイ・アム・サム』『マイ・ボディガード』の演技で天才子役として有名になってダコタ・ファニングが出演していますが、派手すぎず、脇役を自覚した自然な演技が心地よく、最新のＣＧ技術によって動物たちの表情も豊かで、動物映画としても充分に楽しめます。友情、家族の愛、何気ない日常の奇跡、そして生きている事への感謝の気持ちを思い出させてくれます。そして、何より感動的なのは、命をかけて約束を守ろうとするシャーロットの姿だと思います。

奇跡は毎日起こっている

　忙しい毎日を送っている現代人は、日々の移り変わり変化に目をやる余裕がなくなり、花が咲いて散って行く美しさや、その神秘的な営みに感動する事もなく、日々を過ごしています。私も貧乏暇無しで、生活費の事、仕事の事に頭が一杯で、生きているのが当たり前、花が咲いて散るのが当たり前という感覚で生きていますが、この映画は、植物、動物が生きていること自体が奇跡であり、驚くべき事、感謝すべき事なのかもしれないと実感させてくれました。

命は巡るものなの

　生まれ変わりというと仏教的な感じがしますが、花が咲き、散っていく、生き物は全て生まれて死んでいく、そして、また生まれて・・・。そんな風に命は巡っていくのかもしれませんね。

サラ・マクラクランの名曲がエンディング

　映画のエンディング使われているのは、サラ・マクラクランの『オーディナリー・ミラクル』。この映画の内容も素晴らしいですが、サラ・マクラクランのテーマ曲にも衝撃を受けました。経済的な生活苦で絶望的な気分になっていた私にとっては、まさに、天使からのメッセージのように心に響き、魂を潤してくれました。ＤＶＤのエンドロールの場面を何度も何度も繰り返し再生して、この曲を聴き続けました。この曲に限らず、サラ・マクラクランの曲は、天使のささやきのように、生きていく勇気を与えてくれます。音楽だけでも、この映画を楽しめるサウンドトラックが発売されています。こちらもオススメです。

つらい朝を迎えても、夢を手放さないで

しっかりと胸に抱いて、奇跡を信じて

あなたも奇跡の一部、きっと奇跡は起こる

奇跡を見たくはない？

 

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