1998年アメリカ作品。監督は、『ミッドナイト・ラン』『セント・オブ・ウーマン・夢の香り』のマーティン・ブレスト。出演は、『ジェシー・ジェームズの暗殺』『バベル』のブラッド・ピット、『レジェンド・オブ・フォール・果てしなき想い』『ボビー』のアンソニー・ホプキンス、『ボビー・ジョーンズ・聖球と呼ばれた男』のクレア・フォラーニなど。事業で成功を収めた富豪のもとに死神が現れ、富豪の最期の時を一緒に過ごす姿を描いたファンタジー作品。
1998年アメリカの最低映画大賞、ラジー賞にノミネートされていますが、恋愛映画として観れば、そんなにヒドイ作品ではないと思います。難を言えば、ブラッド・ピットが演じる死神が、おバカさんにしか見えず、威厳が全く無いことと、主役がメディア王という大富豪で、一般庶民のレベルでは、共感できる要素がほとんど無いことでしょうか。大成功したお金持ちが、我が人生に悔い無し!なんてのは、庶民にとっては、どうでもいい話かもしれません。それらの点を無視すれば、恋愛映画としてもファンタジー作品としても、それなりに楽しめる作品です。
努力することが生きること
物語の主人公パリッシュは、さすがに成功者だけあって、独自の哲学感を持っています。本編のテーマとは関係ないかもしれませんが、こんなセリフに感動してしまいます。この他にも、男女の恋愛、愛情についての深い洞察力に満ちたセリフがあり、娯楽性だけに頼った映画とは一味違った魅力があります。
死と税金
人間が避けて通れないのは、この二つ。このセリフが、最後の最後で、重要なオチをつけてくれます。
私は、もう死にかけているんで、死はいいんですけど税金の方が大変です。失業して生活費が足りなかったりするのに、ちょっと滞納すると、財産差し押さえ通知とかきますからね。