レコーディングドキュメンタリーを超えた傑作！

　全世界で１２００万枚以上のセールスを記録したレッド･ホット･チリ･ペッパーズの名盤『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』のレコーディング･ドキュメンタリーのＤＶＤ。レコーディング風景やインタビューが収録されています。

世界の残酷さを考えるなんて、自殺した方がマシさ

　最近ありがちな名盤のメイキングビデオなんですが、この作品は、ちょっと雰囲気が違います。名盤『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』のレコーディングの様子を追った映像ですが、この映像を収録中には、当然アルバムははつばいれておらず、このアルバムがヒットするかどうか、まだ分らない状況でした。にも関わらず、ドキュメンタリーとして記録していたという事は、レコード会社も、レッド･ホット･チリ･ペッパーズのメンバーのモチベーションの高さにヒットを確信して記録しておこうと考えたのかもしれません。実際に、この映像でのメンバーのプレイのテンションの高さは異常です。ギターだけ、べーすだけという演奏シーンのテンションの高さには観ていて興奮しますし、アンソニーが『アンダー･ザ･ブリッジ』の歌詞のベースになった体験を聞かせるシーンや、ジョンの深い哲学感が感じられるインタビューなどにも感動させられます。ジョンが語っているように、この残酷な世の中について考え始めると生きているのはイヤになりますよね。他にも、『オルガスムスが想像力を弱める気がする』という発言もしています。

　後にジョン･フルシアンテが、他のメンバーからイジメられて脱退しますが、このＤＶＤを観て感じたのは、若く才能に溢れるジョンが自信過剰で、他の年上のメンバーに対して礼儀を欠いていたのがハッキリわかりますね。まぁ、調子に乗りすぎて、他のメンバーの反感を買ったのかな？という気がします。ジョンは本当に才能のあるギタリスト、ソングライターであり、自信を持ってプレイするのは当然で、そういう自身がミュージシャンにとって重要なんですが、バランスが難しいんでしょうね。

■　ブレーキング・ザ・ガール　■

　　名盤『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』の中で最もポップな曲。この曲のＰＶは絵心のある芸術的な作品ですが、このＤＶＤでは、ジョン･フルシアンテのギターが強烈です。

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レッド･ツェッペリンの曲を鑑賞中

　レッド･ホット･チリ･ペッパーズがレッド・ツェッペリンの『幻惑されて』を鑑賞しているシーンがあります。メンバーは全員ジミ･ヘンドリックスのファンだと公言していますが、レッド・ツェッペリンも大好きなようです。

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