北欧メタルの先駆者
ジョーイ・テンペスト(Vo)、ジョン・ノーラム(Gt)、ジョン・レヴィン(Ba)、トニー・レノ(Dr)の4人のメンバーで、1983年にアルバムデビューしたスウェーデン出身のハードロック・バンド。デビューアルバムは世界的な成功には至りませんでしたが、日本では、かなりの評判になり、後に、北欧メタルという呼び方の元になったバンドでもあります。1984年にセカンドアルバム発表後、ドラマーのトニー・レノが脱退、後任としてイアン・ホーグランドが加入、キーボーディストととしてミック・ミカエリも参加して、このメンバーで、世界的な大ヒットとなる『ファイナル・カウント・ダウン』を発表します。シングルカットされたタイトル曲の『ファイナル・カウント・ダウン』は、世界20カ国以上でナンバー1を獲得する大ヒット、シングルの総セールスは、なんと700万枚以上という大ヒットになりました。ヘヴィメタル、ハードロックに興味の無い方でも、この曲のイントロだけは聴いた事があると思います。
アルバム、シングルとも大ヒットを記録し世界的な知名度を獲得したヨーロッパですが、音楽性が、ハードロックとしては、ポップになりすぎた為、ギタリストのジョン・ノーラムが脱退してしまいます。後任のギタリストにキー・マルセロを加えて発表されたアルバムは、さらにポップなサウンドになり、ハードロックファンには、ポップ路線を批判されました。続く5作目のアルバムでは、ハードロック的な要素を強調したアルバムになったものの、今度はアメリカン・ハードロック的なサウンドになってしまった為、デビュー当時の北欧フィーリングが失われ、初期のファンを失うことになってしまいます。この後、世界的な成功の為、レコーディング、ライブ・ツアーなどで多忙だった疲れの為、ヨーロッパは活動停止する事になります。
2004年に『ファイナル・カウント・ダウン』発表時のメンバーで再結成。アルバムを発表し、来日公演も実現しました。ヨーロッパは、日本人好みの、春夏秋冬をメロディに移し変えたような繊細なヴォーカル、ギターソロがセールスポイントで、北欧メタルというジャンルを生んだバンドなので、日本のファンとしても、『ファイナル・カウント・ダウン』のメンバーでの再結成は嬉しいところです。ところで、北欧メタルがあるなら、南欧メタルもあるのか?ということになりますが、あるらしいです、その辺までくると、私も詳しくはありませんが、イタリア、スペインあたりの南欧系のメタルというのもメタルファンの間では、ジャンルとして確立されているようです。