ギルバートの好意のおかげで、地元アヴォンリーの学校で教師をしていたアンは、自作の小説を出版社へ送り、小説家を目指していた。ある日、恩師からキングスポートの女子高で教員にならないかと誘われたアンは、意を決してキングスポートへ赴任し、新たな人生を歩み始めるのだが・・・。

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　１９８８年カナダ作品。監督は、前作『赤毛のアン』と同様ケヴィン･サリヴァンが担当し、ミーガン･フォローズ、コリーン･デュハースト、ジョナサン･クロンビーなど前作と同様のキャストが出演。ルーシー・モンゴメリの有名小説をもとにテレビ映画化され大ヒットした『赤毛のアン』の続編。。

　元々はカナダのテレビ映画だった作品ですが、前作が世界中で大ヒットし、ファンの熱望もあって続編が製作されました。本編１６５分と映画にしては長編ですが、原作と比べるとカットされたシーンが多く、原作に忠実な映像化を望んだファンにとっては、ちょっと物足りなさを感じるかもしれません。しかし、前作『赤毛のアン』にも負けないほどの感動的な作品に仕上がっているので、この作品も大ヒットし、原作を知っている人にも、映画ではじめて知る方にとっても、至上の感動を与えてくれる名作としてオススメ出来る作品です。アンが、持ち前の明るさとバイタリティで、生徒や周囲の人々を変えていくストーリーは、前向きに生きていこうという勇気を与えてくれますし、ちょっと、おおげさかもしれませんが、人としての理想の生き方を教えてもらえるような特別な感動を味わえます。テレビ映画用として製作された作品なので、画面のサイズは、テレビサイズですが、これほど感動できるテレビ映画は、他には無いと思います。

　前作『赤毛のアン』は、小学生から高校生ぐらいの年齢の方に共感できる作品だと思いますが、本作では、教師として社会人になってからのアンの生活が描かれているので、１０代後半から２０代の方にピッタリだと思います。会社や組織の一員になると嫌いな人、苦手な人とも仕事をしなければなりませんし、学生の頃と違って仲のいい友達とだけ一緒にいるわけにはいきません。嫌いな人間を憎んだり、派閥を作ったりする人もいますが、この作品で、主人公のアンは、思いもよらぬ方法で人間関係を解決します。この作品は、人間関係に悩んでいる方には、大きなヒントを与えてくれると思います。

私は、なんてバカなのかしら、それに意地っぱりで

　忠告してくれたギルバートに対して、冷たい態度を取ってしまったアンは、自分の愚かさを痛感します。親友だからこそ、友人が間違った方向に進んでしまっている時、厳しい意見を言う事もあります。自分の愚かさに気づいたアンはさすがですが、それに気づかずに意地をはってしまうと、友情を失ってしまう事もあります。

あなたは、ずいぶん広い心の持ち主のようね

　アンは、短気で怒りやすいというイメージもありますが、気持ちが落ち着いている時のアンは、心が広く、自分に対して意地悪をした人間や悪意を持っている人間に対しても寛大です。自分に悪意を持っている人間、恨みのある人間を赦すというのは、なかなか出来る事ではありませんが、相手が反省しているのであれば、赦してあげるのが一番いいですよね。もしかしたら、広い心を持つという事が、人間にとって一番重要なことなのかもしれません。

理想を探しにいったけど・・・

　心機一転、キングスポートで教師の仕事をはじめたアンは、都会での華やかな生活や、新たに出会いによって成長していきますが、本当にアンが探し求めていた理想は、どこにあるのでしょうか？理想とは何かというテーマがエンディングで明らかになります。

どんなに会いたかったか

　他にも名シーンは色々ありますが、キングスポートから帰ってきたアンがマリラと再会するシーンは、もう号泣ですね。思い出しただけでも泣けてきてしまうほど感動的な場面です。このシーンを観て泣かない人っていませんよね、きっと。

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ＤＶＤ特別版は２２８分収録！

　１９８８年度作品なので、最初はビデオテープ、レーザーディスクで発売され、本編１６５分でしたが、ＤＶＤ特別版では、カットされたシーンが追加され、２枚組み本編２２８分で収録されています。上映時間の都合でカットされたシーンがたっぷりと収録されているので、原作に近い作品として楽しむ事ができるようになりました。残念ながら現在廃盤ですが、中古商品なら入手可能です。

●赤毛のアン

●続・赤毛のアン　アンの青春

●赤毛のアン・アンの結婚

 

 

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