アメリカの工業都市ピッツバーグで溶接工として働いているアレックスは、夜はバーでショーダンサーとして踊りながら、プロのダンサーになるという夢を持っていた。プロのダンサーになる為にオーディションを受けようとしたアレックスだったが、正式なレッスンを受けたことの無い彼女は、オーディションの申し込みをすることすらためらってしまう。そんな時、彼女の働いている工場の社長ニックが、彼女に一目ぼれしてしまい、二人は付き合い始めるのだが・・・。

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　１９８３年アメリカ作品。監督は『危険な情事』『幸福の条件』などのエイドリアン・ライン、主演は、この作品で一躍スターになったジェニファー・ビールス。肉体労働者として働きながら、ダンサーを夢見る少女の友情、恋愛を描いた青春映画。

　１９８０年代の作品らしくＭＴＶ感覚の映像、よくありがちなストーリーの為、一部の映画評論家に酷評された作品ですが、ひねくれた見方をせずに素直に見れば、生きる勇気、夢を追い続ける勇気を分けてもらえるような素晴らしい作品です。ダンサーを目指す主人公を描いた作品なので、ヒット曲をＢＧＭにしたダンスシーン、フィギアスケート、ストリートダンスなどが満載なので、ダンサーを目指す方には、かなり楽しめると思いますし、経済的に豊かでは無い主人公が昼も夜も働く姿は、夢を持って生きている人には共感できる要素が多いと思います。そして、恋人、友人、家族との関係や、人生の試練なども描かれているので、色々な意味で感動できる内容になっています。青春映画の名作『フェーム』のように残酷な試練は描かれていないので、リアルな現実の厳しさは感じられませんが、現実の生活の中で厳しい試練に立ち向かって生きている人にとっては、映画の中だけでもハッピーな気分になりたい！元気を分けてもらいたいと思っている人も多いと思います。そんな方には最高の作品ですし、音楽もダンスも楽しめる娯楽作品と考えれば、かなりの名作と言えるでしょう。さすがに、音楽のセンスは８０年代独特の古さを感じますし、ダンスシーンも古さは感じますが、何度見ても気分を高揚させてくれる青春映画です。

悩み事なら自殺すれば片づくわよ

　同僚のダンサーから、アレックスが、きついアドバイスを受けます。酷いセリフのようにも聞こえますが、悩んでいるぐらいなら行動を起こせというメッセージなのかもしれません。優しく言っても効果が無いときは、このぐらい厳しい言葉の方がいいのかもしれません。

私は悩んでいます。

　恩師であるハンナからは、『夢を見ているだけでは、実現しない』と忠告され、恋人のニックには、『夢を捨てるのは死ぬことと同じだ』と言われますが、アレックスは、オーディションを受けるべきかどうか悩みます。勇気を出して挑戦すべきか、あきらめるべきか？こういう決断は、誰でも経験した事があるのではないでしょうか？現実味の無い作品という人もいますが、アレックスの苦悩は、共感できる方も多いと思います。

なぜ私を？

　ヒット曲をＢＧＭにしたダンスシーンの名場面や、素晴らしいラブシーンなもありますが、お金の為にヌードダンサーをはじめた友達を迎えに行くシーンが、一番印象に残ります。夢を追い続ける事は素晴らしいと思いますが、自分の夢を優先して、友人や家族を裏切ったりするのには感心できません。夢を追い続けながらも、自分より友達を大切にする

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サウンドトラックも名盤！

　映画も大ヒットしましたが、アイリーン・キャラが歌うテーマ曲『ホワット・ア・フィーリング』も大ヒットし、８０年代を代表する名曲として、いまだにポップスファンに愛されています。このテーマ曲はもちろん、この作品の中で使われている８０年代の名曲がたっぷりと収録されているサウンドトラックが発売されています。８０年代に青春時代を過ごした方にとっては、なつかしい名曲の数々が収録された懐かしいアルバムだと思いますが、若い世代の方にも、８０年代のメロディアスなポップナンバーは、楽しめると思います。これだけヒット曲が収録されているサウンドトラックアルバムも珍しいですね。

 

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