魔法学校ホグワーツの新学期のシーズンがやってきた。親友のロンやハーマイオニーと過ごせる魔法学校の生活は、ハリーにとっては何よりも嬉しい時間であり、待ちきれない思いで新学期がはじまるホグワーツへ向かう。しかし、生徒が石にされてしまう不思議な事件が起こり始め、現場に居合わせたハリーが犯人と間違えられてしまう。ハリーたちは、真犯人探しをはじめるのだが・・・。

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　２００２年イギリス・アメリカ合作。監督は『グッドナイト・ムーン』『レント』などのクリス・コロンバス、出演は、前作に引き続きダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、今作から、『パトリオット』『ピーター・パン』などの悪役として有名なジェイソン・アイザックスも出演しています。世界中でベストセラーになったJ・K・ローリングの原作を映画化したシリーズ第２作。孤児として孤独な生活をしていた少年が、自分の生い立ちを知り、友人や恩師との交流の中で魔法使いとして成長していく姿を描いたファンタジー作品第２作。

　ベストセラー小説の映画化第２弾。１作目『ハリー・ポッターと賢者の石』で主要な登場人物の紹介が済んだので、この作品では、本格的にミステリアスな物語が展開して行きます。１作目では、まだ、あどけなさが残り、演技力よりも、初々しい表情で存在感を示していた主役の３人も、この作品では、豊かな表情、表現力で立派な俳優へと成長したような印象があり、ハリーのライバルであるマルフォイの父親役で出演しているジェイソン・アイザックスが悪役として同道とした存在感を示しています。人間以外でも、巨大なクモ、大ヘビ、不死鳥などファンタジー映画ならではのキャラクターが登場し、ワクワクするような物語を彩ってくれています。ホグワーツ魔法学校の生徒が次々に石に変えられてしまい、その謎と犯人探しという物語にスリルがあり、サスペンス作品として楽しめる作品になっていきますが、魔法界で有名な教授が、実は格好だけの腰抜けペテン野郎だった！という有名人に対する風刺も出てきて、大人でも笑えるユーモアも健在です。２作目という事で、１作目ほどの衝撃はありませんが、ファンタジー映画として楽しめるだけでなく、大人でも思わずうなってしまうような鋭い名言も楽しめる充実した作品です。個人的には、ヘビが大の苦手なので大ヘビの登場シーンはありがたくありませんが、１作目『ハリー・ポッターと賢者の石』同様、子供から大人まで楽しめる娯楽作品の傑作としてオススメできます。

穢れた血

　ナチスドイツのユダヤ人迫害など、人間の歴史上、人種差別による悲劇は多いですが、今の世の中でも人種差別の問題は深刻なままです。金持ちだからとか、家柄がいいとかを自慢して、貧乏人や家名の無い人間をバカにするような人間は、自分の優越感の為に人を卑下して傷つけますが、バカにされたり見下されたりする人間の気持ちを察する事ができない心の狭い人間なのかもしれません。この作品では、特に差別に対する意識がクローズアップされていますが、この作品を観る子供たちには、こういう部分も学んで欲しいですね。

自分が何者かは、能力では決まらん

　何かの能力に秀でた人間が必ずしも人間的に優れているとは限りません。特定の分野で頂点を極め、表彰されるような人の能力は凄いと思いますが、能力があっても人を思いやる気持ちや、善意による行動ができなければ人間としての価値は無いと思います。校長先生がハリーに話しかける言葉には、そんな気持ちが込められているのではないでしょうか？

ハリー、ハーマイオニーだ！

　元気になったハーマイオニーが現れるシーン。ハーマイオニーの笑顔も素敵ですが、元気なハーマイオニーの姿を観て嬉しそうなハリーとロンの笑顔が印象的です。

 

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妖精ドビー

　この作品の冒頭から登場する妖精のドビーは、何となく『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのゴラムとキャラクターがかぶります。イマイチ可愛げの無い顔ですが、憎めないキャラクターで、映画の後半では感動的なシーンの重要なキャラクターとして登場します。この後のシリーズでも活躍して欲しいキャラクターです。

 

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