地味で目立たない女子高生ミアは、ある日、初めて祖母のクラリスに会い、自分はジェノヴィア国のプリンセスで唯一の王位継承者だと告げられる。ミアの母親は、ミアに普通の生活をして欲しいと願い、あえて父親の身分についてミアに詳しく伝えずに育てていたのだ。ミアの父親が亡くなり、女王であるクラリスの指導の元、プリンセスになるための厳しいレッスンを受けることになるのだが・・・。

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　２００１年アメリカ作品。監督は『プリティ･ウーマン』などのゲイリー･マーシャル、出演は、『サウンド･オブ･ミュージック』のジュリー･アンドリュース、『ゲット･スマート』のアン･ハサウェイなど。地味な高校生の女の子が、実は、王家の血を引くプリンセスだった事から巻き起こる騒動を描いた青春映画。

　現代版シンデレラストーリーのような物語で、世間知らずの女王が庶民の生活を満喫するという『ローマの休日』のような楽しさも味わえる作品です。ゲイリー･マーシャル監督らしいコメディ色の強い作品なので娯楽作品として楽しめる作品ですが、未亡人としての女王の苦悩、王位継承者としてのミアの父親の苦悩の決断など、以外にシリアスなテーマもあり、アン･ハサウェイの魅力に頼ったアイドル映画というレベルではありません。学校でも笑い者になってしまうような地味で内向的な主人公のミアが、見事に大変身してプリンセスらしくなっていく姿も見所ですが、一躍人気者になって虚栄心によって失敗するなど、いい教訓になるようなエピソードもあり、主人公ミアの人間的な成長が感動的です。また、女王クラリスが、女王としての立場から自分の感情を押し殺しながら生きているというサイドストーリーにも深みがあり、笑いと感動を味わえる作品になっています。あまり色気はありませんが、アン･ハサウェイの魅力も十分に生かされているので、アン･ハサウェイを目当ての男性ファンにとっても満足できる作品です。一応、主人公ミアの恋愛も描かれていますが、恋愛ストーリーに関しては、すべて予想通りの展開で、それほど感動的なストーリーでは無いので、恋愛映画としてはB級かもしれません。

自分の価値は、他人でなく自分で決めるものです

　学生時代は学校の中での評判や人気で人の価値が評価され、会社勤めをはじめれば、会社の中での仕事の能力で評価されてしまいますが、自分自身の生き方に納得していれば、他人の評価なんて気にしなくてもいいような気がします。他人の評価を得る為に、人の道に外れた事をするよりは、マシでしょう。

国や国民を捨てられない

　ミアの父親が離婚を決意したのは、自分のエゴよりも、王としての立場から、国や国民を裏切れないと感じたからです。王子というのは特殊な立場ですが、親の反対で結婚をあきらめるような人も、自分のエゴより家族を最優先に考えてしまう優しい人間だからかもしれませんね。

私はいつか、まともになるけど、あなたは、バカなままよ

　ミアがいじめっ子に反撃するシーン。子供の頃は、知識が乏しく、何が重要なのか？という事も分らないので色々と失敗しますが、年齢や経験を重ねるごとに成長するものですが、人をイジメて喜んでいるような人間は、いつまで経っても成長せずに、嫌な奴のままかもしれません。

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独身で同棲もしていない、ピアスも刺青も植毛もしていない

　ミアの母親がデートをしようとしている相手が、こんなタイプで、現代のアメリカ人では、かなり貴重な存在のようです。ピアス、刺青、植毛・・・、みんな格好ばかり気にしているんでしょうね。現代のアメリカ社会を象徴しているような気もしますが、こういう事は日本でも同じかも？？？

 

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