マックスウェル・スマートアメリカのコントロールという諜報機関で情報分析官として働いているが、現場エージェントとしての活躍に憧れていた。エージェントの資格試験に合格したスマートは、美人エージェント９９とコンビを組み、現場での諜報活動を開始するのだが・・・。

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　２００８年アメリカ作品。監督は『５０回目のファーストキス』『ロンゲスト・ヤード』などのピーター・シーガル、出演は、『４０歳の童貞男』のスティーヴ・カレル、『プリティ･プリンセス』『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイなど。コントロールという名の諜報機関で働くエージェントの活躍を描くコメディ作品。

　『４０歳の童貞男』をはじめ、最近コメディ作品で活躍しているスティーブ・カレル主演作品ですが、美人エージェント役としてアン･ハサウェイが出演し、コメディ、アクションに加えアン･ハサウェイのセクシーな魅了が楽しめる娯楽作品になっています。ドタバタコメディですが、スティーブ･カレルのマヌケなキャラクターだけでなく、オタク系のネタを多く取り込んでユーモアにもバリエーションがあり、かなり笑える作品になっています。コメディ作品にしてはアクションシーンも本格的で、スケールの大きいアクションが楽しめますし、何と言っても、アン･ハサウェイのセクシーな魅力が際立っています。『プラダを着た悪魔』でもファッショナブルな衣装で魅力的なキャラクターを演じていましたが、この作品では、セクシーな衣装が多く、最先端のファッションと色気が楽しめるので、アン･ハサウェイのファンにとっては見逃せない作品でしょう。『プラダを着た悪魔』の頃と比べても、本当に魅力的な女性になっていると思います。コメディ作品なのでテロリストの政治的な主張などには現実味はありませんし、クライマックスシーンでスティーブ･カレル演じるスマートのお尻が丸出しになるのは最低最悪に気持ち悪いですが、コメディ作品として上質な仕上がりというだけでなく、アン･ハサウェイのセクシーな魅力を、タップリと楽しめるという意外性が魅力の作品です。

現場では成績は無意味

　分析官としてずっと内勤だったマックスウェル・スマートと、現場で経験を積んでいるエージェント９９の対立が、この作品の見所の一つですが、現場を経験した人間ならではの判断力、臨機応変な対応などは、どの分野でも同じかもしれませんね。

彼らの鋭い政治批判を失うのは残念だ

　テロリストが標的にしているのはロサンジェルス。大統領を狙って映画の都ハリウッドがある町を爆破しようとしていますが、当然ハリウッドの映画スターも犠牲になります。ジョージ･クルーニー、ティム･ロビンス、ウォーレン･ベイティなどリベラルな政治発言が多く、自分の映画に政治的な思想を反映させたり、政治批判をしたりする俳優も多く、テロリストも一目置いているというユーモアですが、この作品の中で唯一、まともなブラックジョークかもしれません。