ローズマリーと夫のガイは、ニューヨークのアパートに引っ越してきたが、そのアパートの住人たちは、親切すぎると感じてしまうほど世話好きな人が多かった。二人は、子供を作る事を決め、ローズマリーは妊娠するが、アパートの住人が差し入れてくれる食べ物や香水を使ううちに、どんどん痩せて体調をくずしてしまう・・・。

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　１９６８年アメリカ作品。監督は、『チャイナ･タウン』『テス』のロマン･ポランスキー、主演は『華麗なるギャツビー』などのミア･ファーロー。悪魔を崇拝する集団の陰謀によって、悪魔の子供を身ごもる事になった女性の恐怖を描いたホラー作品。

ロマン･ポランスキー監督によるホラー映画の傑作です。６０年代から７０年代にかけて、悪魔をテーマにしたホラー作品の傑作が色々と製作されましたが、ショッキングな映像に頼らず、観る者を恐怖を感じさせる映画は、他には無いと思います。主演のミア･ファーローの病的な表情も印象的ですが、ロマン･ポランスキー監督の作り出す異様な雰囲気には、何度観ても背筋が寒くなります。『オーメン』『エクソシスト』などの作品と比べると、本当にあるかもしれない？という恐ろしさはありませんが、悪魔の集団に囲い込まれて味方を失ってしまう孤立感、悪魔の子供でも強い母性愛で育てようとするローズマリーの表情などは、本当に衝撃的です。ホラー映画としての完成度は高く、文句無しの作品ですが、女性にとっては、あまり楽しい気分になれる作品ではなく、食事中に観ると気分が悪くなるのが難点です。個人的には、イヤや夢にうなされてしまうので、しょっちゅう観たい作品ではありません。

あんまり親切で気味が悪い

　悪魔の母親として選ばれたローズマリーに対して、悪魔崇拝者たちは、異常なほど親切に接します。私たちの普段の生活でも、やたらに親しげに近づいてくる人間は、下心があったり、利用しようとたくらんでいたりする事が多いような気がします。人の親切は、素直に受け入れたいですが、世の中ズルい人間もたくさんいますから、注意が必要です。

 

悪魔が私を

ローズマリーの受胎シーン。薬物入りのデザートを食べたローズマリーは、意識がもうろうとして、現実か夢かの区別がつかなる場面では、幻想的な映像が印象的です。

 

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ダコタハウスでのロケ

　この映画でローズマリー夫妻が住むことになるアパートは、ジョン･レノンが済んでいたダコタハウスでロケで使われたそうです。ジョン･レノンの悲劇を考えると複雑な気分になる人も多いと思います。

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