イラクでの遺跡発掘調査をしていたメリン神父は、悪霊パズズの像を発見する。メリン神父は、この邪悪な宿敵と再戦する日が近い事を予感する。一方、女優のクリスは、映画撮影のためワシントンに滞在していたが、一人娘のリーガンに異変が起こる。その声は邪悪な響きを持ち、異様な形相で荒々しい言動は日を追って激しくなり、医者からも見放されてしまう。娘が悪霊に取り憑かれたと知ったクリスは、カラス神父に悪魔払いを依頼するが、悪魔憑きに否定的なカラス神父だったが、悪魔払いの儀式を行うことを決意して大司教に許可を願いでる。そして、悪魔払いの経験があるメリン神父とカラス神父は、悪魔との戦いに挑むのだが・・・。

 画像安定装置でダビング成功！

 

　監督は、『フレンチ・コネクション』などのウイリアム・フリードキン。主演は、『勝利への脱出』『奇蹟の輝き』などのマックス・フォン・シドー、『ハリーとトント』『この森で天使はバスを降りた』などのエレン・バースティンなど。神父の悪魔祓いの実話に基づくオカルトホラー作品。世界中で大ヒットしてシリーズ化されたホラー映画の名作です。

　１９７０年代のホラー映画で、『オーメン』と並んで、世界中に衝撃を与えたホラー映画の傑作です。何が怖いかというと、この作品は実際に起きた憑依現象の事件と悪魔祓いを行った神父の事件を元にしているという点です。映画用に脚色されている部分は多いと思いますが、首が１８０度回転してしまったり、表情や声が激変してしまったりする映像は、当時の映画としては本当に衝撃的でした。公開当時、私は、まだ子供だったので、とにかく怖かっただけですが、今観てみると、特撮の古さは感じられるものの、登場人物それぞれの人間的な苦悩、悲しみなども深く描かれていて、悪魔、悪霊に対する恐怖だけではなく、人間の本質的な弱さが、悪魔、悪霊といった存在を引き寄せてしまうという恐ろしさも感じます。子供を救う為に非科学的な悪魔祓いにすがる母親、自分の母親の死に目にも会えず信仰を失いかけている神父。エクソシストの経験がありながらも、同僚の神父にさえ悪魔の存在を信じてもらえない孤独な神父など、それぞれの苦悩が生々しく伝わってきます。また、憑依現象に直面してからの対応も、病院の診療によって精神的な病気と診断され、催眠術師に頼んで深層心理を探ろうとしたりした後に、最後の手段としてエクソシストにすがるような部分もリアリティがあります。しかも、神父が憑依現象を信じていないあたりも現代的でリアルな気がします。そして、あらゆる科学的な検証によっても解明できない事例について、悪魔祓いという手段で対応していくわけですが、特殊な呪文がでてくるわけでもなく、十字架や聖水といった原始的な道具で戦う神父の姿には悲壮感が漂います。こういう事例を全く信じない方には面白くないと思いますが、猜疑心を持たずに観れば、ホラー映画としは、かなり楽しめる作品だと思います。

宇宙で死ぬ

　悪霊に取り付かれてしまうリーガンの最初の異変は、来客の前で、こんな言葉をつぶやく場面ではじまります。ただ単に死ぬ！と言われただけならインパクトはありませんが、このセリフは、スケールが大きくインパクトがあり、ゾッとします。

 

誰でもない

　怖いシーンはたくさんありますが、悪霊に取り付かれたリーガンが話した言葉をテープに録音し、カラス神父が解読しようとするシーンが気になります。テープを逆回転にして英語として解釈できますが、こんな話し方は人間には不可能です。そして、テープの解読をする前に映し出される施設の壁にはローマ字でＴＡＳＵＫＥＴＥの文字が、日本人にアピールする為に日本語をローマ字表記にしたのでしょうか？この解読シーンの後で、リーガンの体に ＨＥＬＰ ＭＥ の文字が浮かび上がるので暗示的な気もしますが？？？

映画見るなら　⇒スカパー！おまかせプラン

　《　検索用　》