■　ストーリー　■

　 １９２８年に、エジプトのギザ高原でで巨大な金属製のリングが発見され、極秘のうちにアメリカの基地に運ばれ、そのリングの研究がなされていた。文字の解読ができず研究は進んでいなかったが、現在のエジプト史に異論を唱える若き考古学者ダニエルの協力により、文字を解読、そのリングを他の星へと移動できる扉、つまりスターゲイトとして使用することに成功する。ダニエルは、アメリカ軍のオニール大佐をリーダーする探検隊の一員としてスターゲイトを超えて砂漠に覆われた未知の惑星に降り立つ・・・。

 画像安定装置でダビング成功！

　１９９４年アメリカ作品。監督は『デイ･アフター･トゥモーロー』『パトリオット』のローランド･エメリッヒ。出演は『バックドラフト』などのカート･ラッセル、『セックスと嘘とビデオテープ』のジェイムズ・スペイダー、アメリカの人気テレビシリーズ『マイアミ･バイス』に出演していたジョン･ディールも出演しています。エジプト文明は、スターゲイトを通ってやってきた宇宙人によって作られた文明だった、という奇抜なアイディアで大ヒットし、続編がテレビシリーズ化されるなど、ＳＦファンには絶対外せない名作として知られています。

　宇宙空間を移動できるスターゲイトによって、地球から他の星へ瞬間的に移動が可能！エジプトなどの人類の文明は宇宙人によってもたらされた・・・？。こんな奇抜なアイディアが知的好奇心と、まだ解明されていない古代文明のミステリーの謎について想像力を膨らませてくれます。２０００年以降のＣＧ技術と比べてしまうと、やはり古さは感じますが、想像力を刺激するアイディアと、ブラックジョークを交えた深遠なテーマは、ＳＦ映画の中でも最高峰だと思います。スターゲイトを通って未知の空間へと探索に向かう軍人は、爆弾を持ち込み、スターゲイトの爆破という任務を任されていたりして、軍人の愚かさが象徴されていて苦笑してしまいますが、奴隷として重労働を強いられていた人々が立ち上がるシーンでは、革命によって腐敗した体制を妥当しようとする人間の善意と勇気が象徴されているようで、心地よい感動があります。最近のＳＦは、ＣＧ技術ばかりが注目されて、中身の無い作品も多いですが、ＳＦ映画と言えば、コレがベストと感じている方も多いと思います。ＳＦファンなら絶対に観ておきましょう。

誰がピラミッドを？

　ピラミッドに限らず、古代文明に対する現代人の知識は、発掘された証拠をパズルのように組み立てて、全体像を推理しているだけで、完全に証明されていない事も多いのが現状です。この作品の中で、『ピラミッドを作ったのは宇宙人、アトランティス人？』という皮肉も出てきますが、古代史の常識と言われていることも、新たな発見があれば教科書にのせる歴史も書き換えられてしまいます。この映画のストーリのベースになっている説が正しいとは言いませんが、ＳＦや考古学などに興味のある方にとっては、本当に刺激的で、イマジネーションを刺激するテーマだと思います。

　《　検索用　》

カート･ラッセル
ジェームズ・スペイダー
ジョン･ディール