最もポップなハードロックバンド
アメリカ・ニュージャージー州出身のロックバンド、ジョン・ボン・ジョヴィ(Vo.G)、リッチー・サンボラ(G)、デヴィッド・ブライアン(Key)、ティコ・トーレス(Ds)、アレック・ジョン・サッチ(B)というメンバーで、1984年にアルバム『夜明けのランナウェイ』でデビュー。3枚目のアルバム『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』が世界的な大ヒットになる前は、アメリカよりも、日本で人気があり、無名時代から応援してくれていた日本のファンには特に愛着があるようで、毎年来日公演を行っています。
『ワイルド・イン・ザ・ストリート』『ニュー・ジャージー』の大ヒットで世界のトップアーティストとしての人気を確立したボン・ジョヴィは、アルバムのプロモーションの為、長期のコンサートツアーで世界中を旅しましたが、精力的なツアーによって莫大な利益をあげたプロモーター、レコード会社とは対照的に、バンドのメンバーは、ツアーの疲れによって、精神的にも肉体的にもボロボロになってしまいました。ファンを大切にする事で有名なボン・ジョヴィのメンバーは、音楽業界の人間に利用され、過密スケジュールによる長期のツアーで解散の危機をむかえてしまいます。
メンバーの疲労がピークに達し、バンド活動が休止になり、リッチー・サンボラはソロアルバムを発表。ジョン・ボン・ジョヴィも映画『ヤング・ガン2』のサウンドトラックアルバムを製作するなどのソロ活動後、『キープ・ザ・フェイス』を発表して復活、その後ベストアルバム『クロスロード』を発表後、ベーシストのアレック・ジョン・サッチが脱退。ヒュー・マクドナルドがベーシストとして参加しましたが、正式メンバーではなく、サポートミュージシャンとしての参加で、アレックとメンバーとの友情から正式な後任メンバーはバンドに参加しないようです。その後も、ヒットアルバムをコンスタントに発表、日本では相変わらず絶大な人気があります。
ボン・ジョヴィの曲の魅力は、何といってもポップなメロディのハードロックですが、歌詞の内容は、友情、愛などベーシックなテーマながら、庶民的で共感できる内容の歌詞が多く、バンドのメンバーも友情という強い絆で結ばれています。ジョン・アレック・サッチが脱退した後も、正式メンバーを加入させず、いつでもアレックが戻れるようにしていますし、アルバム『ニュー・ジャージー』に収録されている『ブラッド・オン・ブラッド』などは友情について歌われています。また、生きて行くのがやっとという、ギリギリの生活をしている庶民の気持ちを代弁するかのような歌詞も多く、絶対に裏切らない友人のような信頼感を感じさせるアーティストです。