J・D・サウザーやイーグルスなどと並んでウエストコーストサウンドの代表的なアーティストで、イーグルスのデビュー曲『テイク・イット・イージー』の作曲者でもあります。生まれはドイツのようですが、カリフォルニアで育ち、生粋のウエストコースト系シンガーソングライターと言えると思います。政治的にはリベラルで、原発に反対したノーニュークスコンサートを企画、出演したり、右翼化するアメリカ社会を批判した曲を発表したりしています。そのルックスの良さからプレイボーイとしても有名で、ハリウッド女優のダリル・ハンナと交際していた事もあるようです。
苦悩に満ちた哲学者
端正でハンサムな顔立ちにサラサラのストレートヘア、しかも詩人でありミュージシャン、女性にモテモテのプレイボーイ・・・。同姓の反感を一気に買いそうなキャラクターですが、実は、妻に自殺され取り残されたという、悲惨な過去の持ち主です。自殺の動機など詳しい事は分かりませんが、愛する人に先立たれたという経験は、想像を絶する衝撃があったと思います。『もし、自分に原因があったら?』と考えたとしたら、さらに悲惨です。こういう経験からか、ニヒリスティックな歌詞が多く、全く絶望的というわけではありませんが、人生に対して冷めた視点で歌詞が多いように思えます。時々、ジャクソン・ブラウンがアメリカのアーティストで本当に良かったと痛感させられ事があります。もし、イギリス的なフリーや、キング・クリムゾンのようなサウンドでジャクソン・ブラウンの歌詞を聴いたら立ち直れなくなりそう気がするからです。ウエストコーストサウンドで、明るく乾いたギターサウンドで聴いてこそ耐えられる歌詞なんじゃないかと感じてしまいます。
タワーレコードでジャクソン・ブラウンを探す
USENが提供する音楽ダウンロードサービス、まずは無料試聴を。
【OnGen
USEN MUSIC SERVER】