1996年香港・アメリカ・オーストラリア・ロシア合作。監督は、スタンリー・トン
、主演は、『タキシード』『シャンハイ・ヌーン』のジャッキー・チェン。ロシア・オーストラリア、ウクライナを舞台に核弾頭の密売事件を追う刑事の活躍を描くポリスアクション映画。
ジャッキー・チェン主演のポリスアクション作品の中で最高傑作と言われる名作。アジア版の007シリーズと言っても過言では無い迫力のアクションシーンが満載で、ジャッキー・チェン主演作品らしいユーモアも楽しめます。ロシア・ウクライナでの雪景色の中でのアクションシーンから、温暖な夏のオーストラリでの格闘アクション、そして、水族館の水槽の中での水中カンフーまでバリエーション豊かなアクションがたっぷり盛り込まれていて最後まで映像に釘付けになってしまいます。東西冷戦後の核弾頭の闇取引という現実味のある事件がテーマになっている点も興味深い作品です。水中での格闘シーンがちょっと長すぎてイライラする点を除けばアクション映画としては最高の完成度でしょう。アクション娯楽作品なので、恋愛の要素はありません。恋愛や色気を期待する方、カンフーアクションに興味の無い方には楽しめないかもしれません。
エンドロールでは、恒例のNGシーンの映像がありますが、今回は、痛々しい映像が多くて笑えません。特に脚立を使ったアクションのNGシーンは本当に痛そうで気の毒になってしまいます。でも、これほど痛い思いをして完成させたアクションシーンですから、何度もじっくりと楽しみたいという気持ちになります。ジャッキーの努力の賜物ですね。まだ若々しくて軽快で身軽なアクションシーンが多いのも魅力です。
美女がいれば007
主役のジャッキーが忙しすぎて、恋愛の時間がありません。強いて言えば犯人の妹アニーがヒロインだと思いますが、ちょっと魅力に欠けるかも。自虐的なセリフなんでしょうけれど、つまりそういうことですね。
今の状況を放置していたらダメだ
状況が悪くなっているのが分かったら改善するように努力したいですね。自分の学校、会社、その他自分が所属しているグループや組織で状況が悪化している、あるいは停滞していると感じたら、見てみぬふりをして放置したりしない方がいいと思います。
このままじゃ人類は滅びる
核兵器が闇取引によって流出するというテーマは、『ピースメーカー』でも描かれていますが、テロリストが使おうが先進国が使おうが、人間が制御できるものでは無いような気がします。核兵器を保持しているだけで常に滅亡の危機にあるのは間違いないでしょう。