■　ストーリー　■

　 １８９３年、弁護士のモハンダス・ガンジーは、仕事で南アフリカへ来ていた時に、肌の色が黒いという理由で、列車の一等席から、放り出されてしまう。この事件をきっかけに、南アフリカの差別主義に対抗する運動を展開、彼の行動は全世界から注目され、１９１５年、母国インドに戻った時には、イギリスからの独立運動のリーダーとして期待され、熱烈な歓迎を受ける事になる。母国インドの貧困、イギリスによる圧制を目の当たりにしたガンジーは、インドの独立のために運動を開始するが、彼の運動は徹底した非暴力で貫かれていたが、イギリス政府から逮捕されてしまう。釈放後も独立のために運動を続けるガンジーだったが、インド国内では、宗教的な対立という最大の問題が、国を引き裂いてしまう。

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　１９８２年イギリスとインドの合作によるマハトマ・ガンジーの伝記映画。監督は、『ジュラシック･パーク』のリチャード･アッテンボロー。出演は、『シンドラーのリスト』『スピーシーズ　種の起源』のベン･キングスレー、『デンジャラス･ビューティー』のキャンディス･バーゲン、『地獄の黙示録』のマーティン･シーンなど。偉人として世界的に有名なので説明の必要も無いと思いますが、インド独立の父であり、宗教を超えた精神的な指導者として世界中の人々に尊敬され、慕われた偉大な人です。映画の中で、アインシュタイン博士の言葉が引用されていますが、アインシュタインの言葉通り、こんな人が、本当に地球上に存在したのか？と疑いたくなるほど優れた人格者であり、彼の非暴力主義は、後に黒人指導者として有名なマーチン･ルーサー･キングなどにも影響を与えています。

　インドの偉人の伝記映画なので、エンターテイメント性が高いわけではなく、しかも長い映画なので、敬遠している方もいると思いますが、人生が変わってしまうほどの深い感動と、気づきを得られる名作だと思います。個人的には、小学校の必修科目として文部省に選定してもらいたいと思うほどです。小学校の高学年で歴史の勉強もかねて、この映画を観るように薦めれば、学校でのイジメや、大人になってからの利己主義が少しは減るんじゃないかと思います。

失敗したのよ

　映画の終盤に、ガンジーに長年付き添ってきた女性が、こう話すシーンがあります。この言葉にはショックを受けました。非暴力、無抵抗を貫き、世界中の人々に愛されたガンジーですら失敗した、と言われると、もう、絶望的な気持ちになってしまいます。どうしても認めたくない事実ですが、宗教の対立からインドは２つの国に分離してしまい。『地獄から抜け出す道を教えようとした』ガンジーの言葉は、届きませんでした。結局、ガンジーのような偉大な人の言葉から学び、実践するか、無視して生きるかは、私たち次第であり、その選択によって、世の中が変わってしまうんじゃないでしょうか。

 

　《　検索用　》

ガンジー

ベン･キングスレー
マーチン･シーン
キャンディス･バーゲン
エドワード･フォックス

 

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