1970年アメリカ作品。監督は『ダーティー・ハリー2』のテッド・ポスト 、主演は1作目『猿の惑星』と同様にチャールトン・へストン。世界中に衝撃を与えた『猿の惑星』の続編。1作目が世界的に大ヒットしたにも関わらず、相変わらず低予算で製作され、製作を急いだせいか、脚本の完成度、意外性も低く、一般的に低評価の作品です。1作目が大ヒットして、さらなる利益の為に続編を作るというパターンですが、利益を得るという目的に関しては成功したようです。
んー、正直言って、コレは観なくてもいいですね。相変わらず人類に対する辛らつな風刺は効いていますが、ストーリーに無理がありますし、映画の前半に比べて、後半の展開は、一気に白けるので、印象的なのは、猿の社会でも、人間のような愚かな行動を取って自滅してしまうという風刺だけです。一番納得がいかないのは、言葉を使わずに意思の疎通ができるほど進化したミュータントがコバルト爆弾を神として崇めているところです。これじゃ、原始人並みですね・・・。
改革が必要なのに
ゴリラによる急進的な政策は、軍部の行動を思わせますし、オランウータンによる圧力は、保守派の行動を思わせます。チンパンジーのジーラとコーネリアスは、よりよい社会の為に、リベラルな立場を演じていますが、このセリフは、人間社会にもあてはまるのではないでしょうか?問題が山積みで改革が必要なのに、現体制を維持しようと、事実を隠蔽する体制側の人間に対する皮肉でしょうね。