1968年アメリカ作品。監督は『ニコライとアレクサンドラ』『パピヨン』などのフランクリン・J・シャフナー、『ベン・ハー』などに出演しているチャールトン・へストンが主演しています。歴史に残るSF映画の傑作で、ハリウッド映画すべての中でも、ベストエンディングと評価される名作です。世界中に大きな衝撃を与え、大ヒットした為、この作品の後にシリーズ化され、全5作のシリーズ作品が製作されました。日本でもテレビ放送されるたびに大反響を巻き起こし、テレビ放送直後は、ビデオレンタルでも一番人気となって、レンタルできなかった方も多いと思います。
この作品のエンディングは、多くの評論家に最高のエンディングとして評価されています。これ以上のオチ、ドンデン返しというのは、ありえないかもしれません。公開当時に劇場で見た方のショックは相当大きかったと思います。今ではクラッシック作品と言えるほど有名で、エンディングを知っている映画ファンの方が多いと思いますが、はじめて観る方には絶対に教えないのが紳士的な態度だと思います。普通は、こういうオチのある映画は、一度観れば十分なんですけど、この映画は、一度観てエンディングを知っていても、何度も何度も繰り返して観てしまうんですよね。本当に魅力的な映画だと思いますが、なぜか、運命論を信じたくなるような恐ろしい映画でもあります。とにかくSF映画の古典的な名作で、唖然とするエンディングが用意されているので、SFファンなら絶対に外せない名作です。
お互いに争い、子供を飢えさせているか?
この映画の主人公テイラーは、人間のエゴの強さに失望し、地球に見切りをつけて宇宙に旅立つことを選択します。この作品だけではなく、シリーズ全般にわたって、身勝手でエゴの強い人間に対する風刺が取り入れられています。自己主張が強く、お互いに争ってばかりで、後進国での貧困や飢えを無視しながら生活している現代人に対しての痛烈な批判としか解釈のしようがありませんが、ある意味では、体制の腐敗を糾弾したアメリカン・ニュー・シネマの傑作以上のメッセージを持つ作品かもしれません。どんなに警鐘をならしても、運命には逆らえないのかもしれませんが・・・。