グエン・カミングスはアルコールと薬品の重度の依存症で、彼女の姉の結婚式に出席した時に泥酔し、結婚式を台無しにした上、酔ったまま車を運転して事故をしてしまう。その為、グエンは服役か２８日間の施設の収容という選択を迫られ、アルコールと薬品依存を克服する為に、リハビリセンターに入所。グエンは、リハビリセンターの方針が気に入らず、反抗的な態度を繰り返していたが・・・。

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　２０００年アメリカ作品。監督は、『ドクター・ドリトル』のベティ・トーマス。主演は『デンジャラス・ビューティー』『あなたが寝てる間に・・・』などのサンドラ・ブロックと、『ロードオブ・ザ･リング』シリーズ、『インディアン・ランナー』などに主演しているヴィゴ・モーテンセン。アルコール依存症の女性が、収容された施設の仲間たちとの交流によって構成していく姿を描いた感動作。　サンドラ・ブロック独特の、男性的でサバサバしたユーモアが心地よい雰囲気を出しています。

　アルコールや薬物中毒のリハビリという暗いテーマで、日本未公開作品ですが、サンドラ・ブロックの明るいキャラクターが生かされ、ユーモアに満ちた秀作になっています。依存症を克服しようとしている人々が主人公ですが、ひとつ間違えば、私たちも同じような状況になるかもしれないと考えると、とても他人事とは思えません。薬物依存症という共通点以外は、全く共通点の無い人々が集い、依存症克服という目標に向かって協力しながら生活していくうちに、家族のような愛情が生まれてくるのは、とても感動的ですし、ちょっとしたセリフのひとつひとつに、生きるヒントが隠されているようなお得な映画だと思います。

同じ事をして、違う結果を出そうというのは・・・

　リハビリセンターのプログラムのひとつに、馬に接して社会との接し方を考えるという訓練が紹介されていますが、こういう行動は、誰でも経験があるのではないでしょうか？今度はうまくいくんじゃないかと期待して、何度も同じ事を繰り返してしまう・・・。一度失敗したら、それを教訓にして、視点を変えて行動するか、方法を変えて行動しないと、何度やっても同じ結果になってしまうことが多いですね。

何もをやってもダメ

　自分は何をやってもダメだと思っているグエンに対して、プロ野球選手のエディが、自分の制御できる事だけに集中するようアドバイスをします。ボールを投げるコツを教えているシーンですが、このアドバイスは人生のあらゆる事に応用できると思います。余計な事は気にせずに、自分の目の前にある問題にだけ集中するという行動パターンは、きっと素晴らしい結果をもたらしてくれると思います。『小さなことをがんばる』『後は天にまかせる』、なんていうセリフも生きるヒントになりそうです。

私、助けを拒んだ

　リハビリセンターで大きな事件があり、落ち込んだグエンを慰める為に、姉がやってきます。姉妹の子供の頃の関係を思い出し、二人に強い絆が生まれるシーンが感動的です。誰でも助けは必要だと思いますが、時として、意地を張って、助けを拒んでしまう事があります。苦しいとき、助けが必要な時は素直に助けてもらった方がいいですね。じゃないと、どんどん孤立して、否定的な考えにはまってしまいます。

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