第２次世界大戦中の１９４１年、ドイツの最新型潜水艦Uボートが、テスト航海を完了し、戦闘に加わる事になる。水深１６０ｍでの潜行が可能なUボートに乗った乗組員たちは自信に満ち溢れていたが、若い乗組員たちに、予期せぬ試練が訪れる・・・。

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　１９８１年西ドイツ作品。監督は『ネバーエンディング･ストーリー』『アウトブレイク』などのウォルフガング･ペーターゼン。出演は、ユルゲン・プロホノフ、ヘルベルト・グリューネマイヤーなど。第２次大戦中、ドイツ軍潜水艦Uボートの乗組員たちの航海の様子を描いた戦争映画。

　潜水艦での戦闘を描いた戦争映画では最高傑作。後に、潜水艦を描いた戦争映画は絶対にヒットするというジンクスを作った作品であり、戦争の非情さ、潜水艦という密室の中での緊張感、更に、乗組員たちの友情や望郷の念を繊細に描いた名作で、ウォルフガング･ペーターゼン監督の名を世界に知らしめた作品です。戦争映画の傑作というだけでなくドイツ映画を代表する作品ですが、ドイツ映画独特の暗さがあり、映像が悪いのが難点と言えば難点です。しかし、映像の独特の暗さが、かえって潜水艦内での閉塞感をリアルに伝えてくれて、観ている方も息苦しくなるような緊張感があり、旧式の潜水艦内での機器類の破損なども、緊急時の緊張感が生々しく伝わってきます。そして、現場の状況を知らない上層部の判断によって、翻弄される乗組員たちの姿も戦争の実像をリアルに描いていると思います。決して派手な作品ではありませんが、戦争映画が好きな方には絶対に見逃せない名作です。

　この作品は衝撃でした。敵艦との遭遇、戦闘、潜水艦の故障と、次から次へと緊張感に満ちた映像で画面に釘付けになってしまい、乗組員の人間味溢れる繊細な感情に胸が熱くなり、緊急事態で一致団結する乗組員の姿に感動しますが、苦難を乗り越えた乗組員の、あまりにも非情な結末に唖然とし観終わった後にショック状態になってしまいます。酷い結末だと思いますが、この結末こそが戦争を象徴しているのかもしれません。

口ばかり、演説ばかりだよ、皆そうだ

　政治家、権力者は、概してこんな人が多いですよね。口は達者ですが、実際に行動できる人は本当に少ないような気がします。口ばかりの人間より行動できる人の方が、世の為、人の為に活躍しているような気がします。

夢を見ていたんですね。これが現実なんですね

　一度現場を経験したいと考えて乗船した管理職の乗組員は、現場の厳しさに驚愕し、世の地獄を経験します。現場を知らない人間が、実際に現場を経験すると、現実の厳しさに困惑するのはよくある事です。現場で働く人間の苦労を知らない管理職の人には、一度現場での仕事を体験してもらった方がいいでしょうね。

俺はいい部下を持った

　潜水艦Uボートの艦長は、冷静に的確な判断で困難を乗り越えますが、危機を乗り越える為に最善を尽くした部下に敬意をはらいます。危機的な状況になった時にこそ、人間同士の連帯感が強まり、潜在的な能力を発揮できるのかもしれませんね。

今頃故郷は雪ですよ

　故郷の写真を見ながら望郷の念に駆られる乗組員の表情が印象的です。平和な故郷から遠く離れ、命懸けの任務に就く乗組員の悲哀の表情が忘れられません。

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