ザ・フーのドキュメンタリー映画
ザ・フーのドキュメンタリー映画として製作された1978年度作品。一応映画なので、ライブ映像だけを楽しみたいという方には、インタビューなどは邪魔に感じるかもしれませんが、オリジナルメンバーでのライブ映像も満載しているのでロックファンには、文句無しにオススメできる作品です。
映画として公開された作品ですが、ライブ映像がたっぷりと収録されているのでザ・フーのベストライブ集として楽しめる作品です。『マイ・ジェネレイション』『マジック・バス』『トミー』『フー・アー・ユー』『ババ・オライリー』『無法の世界』などなど、ザ・フーの代表曲の映像が収録されています。極端な話、このDVDがあればザ・フーの魅力が全て楽しめるという程充実した作品です。ザ・フーを聴いたことが無いロックファンには入門編としても最適ですし、CDを買うほど好きじゃないけど、ザ・フーの名曲を楽しみたいというロックファンにも最高の作品でしょう。
キースがノッてくれば、いつだって楽しかった。
ウッドストックでの伝説的な名演を含むザ・フーのオリジナルメンバーによるライブ映像、テレビ出演の映像、メンバーへのインタビュー、貴重なビデオクリップ、レコーディングの様子やスタジオジャムの映像まで、ザ・フーの魅力満載の映像作品です。他のDVDなら演奏シーン以外のインタビューの映像は邪魔だなと感じるでしょうが、本作では、ロック界一の変人キース・ムーンが出演しているので、インタビューも退屈せずに楽しめます。司会者に文句を言って困惑させたり、突然服を脱ぎ始めたり、予想外の奇行で周囲を唖然とさせる映像は、ヘタなコメディ映画より笑えます。そして、やはり見所は、キース・ムーン在籍時のライブの熱演が楽しめることでしょう。ロジャー・ダルトリー、ピート・タウンジェントのステージアクションは本当にカッコイイですし、ハチャメチャなパフォーマンスばかりが注目されるキース・ムーンですが、ライブ演奏でのドラマーとしての実力は本物です。クールなステージングでもジョン・エントウィッスルの超絶テクニックにも圧倒されます。個人的に一番のオススメは、キース・ムーンがリードヴォーカルを担当してスタジオで演奏されるビーチボーイズのカヴァー『バーバラ・アン』。お世辞にもうまいとは言えませんが、なぜか楽しい気分にさせてくれます。後任のドラマーには申し訳ありませんが、やはり、色々な意味でキース・ムーンという人は唯一無二な存在だったんだなと、改めて感じる作品です。
まだビデオテープでしか発売されていなかった頃から大好きだった作品なので、DVDもすぐに購入しましたが、昔、ロックファンの先輩が、この作品の大ファンで、このDVDを一緒に観ると、『ウォー、ピート・タンジェントカッコ良過ぎる!』、『キース・ムーン最高』『ジョン・エントウィッスル本当にウメー』とか興奮して大変だったのを覚えています。その先輩はベーシストだったので、ジョン・エントウィッスルの手数の多いベースラインを参考にしていましたが、ピート・タンジェントのステージパフォーマンスのカッコ良さも唯一無二だと絶賛していました。んー、そう言われてみれば、ピート・タンジェントのステージパフォーマンスを真似る奴はいても、ピートほどカッコ良くキメる奴はいないなぁ。