ロイ･ブキャナン登場！

　１９７２年発売のロイ･ブキャナンのファースト･ソロアルバム。数多くのセッションでの名演でエリック・クラプトンなどのギタリストに敬愛されていたロイ･ブキャナンですが、１９７１年に放送された『世界最高の無名ギタリスト』というドキュメンタリー番組でロイ･ブキャナンが有名になり、このアルバムでメジャーデビュー。彼の代表曲である『スウィート･ドリーム』『メシアが再び』が収録されています。

　エリック･クラプトンが敬愛し、ロイ･ブキャナンのプレイを収録したカセットテープやレコードは全て収集しているという噂を聞きつけていたロックファンは多かったと思いますが、典型的な遅咲きのプレイヤーで、このアルバムを発表した時には、すでに３０歳を過ぎていました。しかし、このアルバムを発売するまでにロイ･ブキャナンのプロミュージシャンとしてのキャリアは１５年が経過しているので、新人ミュージシャンのアルバムという未熟さは一切無く、熟練したミュージシャンの風格の漂うアルバムになっています。ロイ･ブキャナンのファンのほとんどはブルースロックのファンだと思いますが、このアルバムではブルースだけでなく、彼の故郷であるアメリカ南部のカントリー、ジャズ、ゴスペルなどの音楽性が反映されたアルバムで、かなりリラックスしたジャムの雰囲気の感じられます。ファンにとっては、『スウィート･ドリーム』『メシアが再び』の２曲が収録されているのが嬉しいところですが、シンプルなアレンジのカントリーソング、ブルースナンバーでロイ･ブキャナンのプレイを楽しむには、いいですが、前述の２曲以外は、強烈に印象に残るような曲は収録されていないので、泥臭いアメリカ南部の音楽でロイ･ブキャナンのギタープレイを楽しむと割り切って聴いた方がいいでしょう。

　１９７０年代に日本でも人気があったロイ･ブキャナンのデビューアルバムですが、彼のアルバムの中では比較的に地味な作品かもしれません。良く言えば、本場アメリカ南部のミュージシャンのカントリー、ブルースの楽しめるアルバムですが、バックバンドのミュージシャンのプレイがシンプルで個性に欠ける為、ロイ･ブキャナンのプレイ以外は印象に残らないのが残念です。『スウィート･ドリーム』『メシアが再び』の２曲が聴ければ十分！というファンにはいいでしょうね。

　  　

 

■　スウィート・ドリーム　■

　アカデミー賞作品賞を獲得した『ディパーテッド』のエンディングでも使われていた名曲。ロイ･ブキャナンと言えば、やっぱりこの曲ですね。

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輸入盤で入手可能！

　国内盤は廃盤なのか？あまり見かけた記憶が無いのですが、アマゾンなどでも輸入盤で入手できます。

 

 

 

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