中国の農村の小学校に、休職した先生の代わりに13歳のウェイが代理教員としてやってくるが、村は貧しく教員に給料も払えない状況だった。ウェイは、生徒の中で一人だけ反抗的で問題ばかり起こすホエクーに手を焼くいていたが、ある日ホエクーが学校に来なくなってしまう。村長から生徒を減らさないように言われていたウェイは、ホエクーの家を訪ねるが、家庭の事情で都会に出稼ぎに行かされてしまった後だった・・・

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　１９９９年中国作品。チャン・イーモウ監督の『ＨＥＲＯ』などと比べると、地味な作品ですが、ドキュメンタリータッチに近いリアリズムがあり、中国の農村の現状にショックを受ける人も多いかもしれません。ハッキリ言ってしまえば、閑散とした何も無い田舎、埃っぽく汚い家などの描写、都会のロケでも、町の美しさを描くというよりは、町の雑踏、生活の生々しさが強調されていると思います。そんな現実味のある背景の中で、子供達の純粋な表情や、行動が鮮烈に浮き上がり、私達の感情を激しく揺さぶります。出演している子供たちが素人ばかりというのもリアリティがあって好感が持てます。

　経済的に恵まれた都会の子供より、貧しい国の子供のほうが、表情が明るく生き生きしているように感じるのは、なぜでしょうか？この映画でも貧しい子供が多く出てきますが、演技をしている以上に生命力がみなぎり、明るいのはなぜでしょうか？貧しくても、こんなに楽しそうな顔をしている子供達を観ていると、都会での経済的に恵まれた暮らしは、子供の為ではなく、大人の都合なのかもしれないと、ちょっと考えてしまいます。
　

この間もそう言って・・・

　ホエクーが村長に言うセリフです。大人がウソばかりついている事を象徴しているセリフで笑ってしまいます。子供はよく見ているんですよ、そういうところは。みなさんも、子供だからと言ってウソをつかないようにしましょうね。

私は悲しかった

　ホエクーがミンシエンの日記を読むシーンがあります。子供ならでは素直な物の見方に心を打たれるシーンです。一番感動的なシーンは、映画の後半に出てきますが、まだ観ていない方のために、後半の説明は省略させていただきます。

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チャン・イーモウ

 

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