１９６０年代、カリフォルニアの海辺の町に住むマット、ジャック、リロイの３人は、有名サーファーとして活躍していて有名人だった。３人とその仲間たちは、毎日のようにサーフィン、パーティーを楽しんでいたが、ベトナム戦争が激化し、それぞれに召集令状が届く。マット、リロイら数人は徴兵を免れたが、ジャックは志願してベトナムへと出征していく・・・。

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かならず旧友に会いたくなる

　１９７８年アメリカ作品。監督は『風とライオン』のジョン・ミリアス、出演は『新・明日に向かって撃て！』のウイリアム・カット、『摩天楼ブルース』のジャン・マイケル・ビンセント、『リーサル・ウェポン』のゲイリー・ビジー。１９６０年代、サーフィンを通して友情を培ってきた若者の青春を描いた傑作。

　この作品は公開直後から大好きな映画で、何度も何度も観ましたが、今、４０歳を超えてから観ると、若い頃とは違う感動が味わえます。この映画を観ると、今は離れて暮らす高校時代の友人たちに、無性に会いたくなります。６０年代のオールディーズにのせて、バカ騒ぎをし、ケンカを楽しむ主人公たちの姿は、観ている方も楽しい気分になりますし、サーフィンのシーンも迫力があります。ストーリーは、３人の変わらぬ友情がメインテーマですが、酒で身を持ち崩す人間や、時の流れによって友人を忘れ、葬式にも出席しない人間なども描かれ、理想だけを描いた甘い映画ではありません。ジャックがマットを殴るシーンでは、友人だからこそ、間違った行動をした友人に対して、強い態度で対応すべきだという事を教えてくれますし、どんなに離れていても、真の友人は心がつながっているという事を実感させてくれる名作だと思います。

みんなを頼む・・・

　マットやリロイたちとは考え方の違うジャックは、アメリカ国民である義務を果たす為ベトナム戦争に志願します。別れのとき、最も信頼する友人マットに、この一言を残して戦地へ向かいますが、愛する恋人や、友人たちと離れなければならない時、他の仲間の面倒を見るように頼むしかできないツライ気持ちが伝わってきます。友人たちと離れて暮らしている私は、このシーンがとても印象的です。

ベアーの結婚式

　サーフィンショップのオーナーであるベアーは、サーファー仲間たちの人気者。たくさんのサーファーが結婚式に出席しますが、酔っ払って態度の悪いワクサーが、結婚指輪を届けるシーンは笑えます。このシーンのアイディアは、後に、ガンズン・ローゼズの『ノーヴェンバー・レイン』のＰＶでも、そのまま使われています

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ウイリアム・カット

　この作品でジャックを演じているウイリアム・カットは、アメリカのＴＶシリーズなどに主演し、当時日本でも人気がありました。ビールのＣＭなどにも起用されていたので、覚えている方も多いと思いますが、この作品の他、『明日に向かって撃て！』のシリーズ３作目『新・明日に向かって撃て！』にも出演しています。この作品は、『明日に向かって撃て！』の主役の二人、ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの若き日の出会いを描いた作品で、こちらも秀作です。

 

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