ＣＩＡのエージェントだったジェイソン・ボーンは、恋人マリーとともに平和に暮らしていたが、記憶が完全には戻ず、悪夢にうなされていた。そんなある日、ボーンは殺し屋に襲われ、マリーと共に車で逃走するのだが・・・。

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　２００４年アメリカ作品。監督は、シリーズ３作目『ボーン・アルティメイタム』も監督をしているポール・グリーングラス、出演は『オーシャンズ１３』『グッド・ウィル・ハンティング』のマット・デイモン、『チェ・３９歳 別れの手紙』『ボーン・アイデンティティ』のフランカ・ポテンテなど。ＣＩＡによって人間兵器にされたスパイを描くサスペンスアクションのシリーズ第２作。

　世界中で大ヒットした『ボーン・アイデンティティ』の続編、非人間的な殺人マシーンだったジェイソン・ボーンが、記憶喪失によって人間性を取り戻し、真相究明と復讐の為にＣＩＡとの戦いを繰り広げるシリーズ第２弾。ＣＩＡが巨費を投じて生み出した究極の人間兵器ジェイソン・ボーンのスピーディーなアクションと、迫力のカーチェイス、アクションの楽しめる作品で、前作『ボーン・アイデンティティ』以上に迫力のある作品になっています。物語の舞台もインドからはじまり、ヨーロッパの国々からロシアまで、広い範囲でボーンの記憶の巡礼、復讐の旅が続き、ワールドワイドなスパイの活躍が描かれ、緊張化が途切れることなく最後まで楽しめます。最新のコンピュータ、端末を屈指しての頭脳的な戦略、前作以上のシャープな格闘シーンも見所ですが、一番驚かされるのがカーアクションの迫力！まるで自分の乗っている車が事故ってしまったような衝撃が体感できるので、映像の迫力やリアリティという点に関しては、ショッキングなほどの仕上がりです。アクション映画としての迫力は前作『ボーン・アイデンティティ』以上なのは間違いありませんが、ボーンの恋人マリー役で出演しているフランカ・ポテンテの登場シーンが少ないのがちょっと残念です。前作『ボーン・アイデンティティ』でマリーというキャラクターに魅了された人にとっては、その点に不満が残るかもしれません。

あやまりたい・・・

　ＣＩＡのエージェントとして人殺しをしてきたボーンが、遺族に謝罪に行く場面には、記憶喪失によって人間性を取り戻したボーンという人間の善良な魂が感じられます。人殺しをしたんだから謝るのは当然とも言えますが、人を騙したり、傷つけたりしても、『俺は悪くない！』と、開き直る人間が多くなった現代社会では、こんなボーンの罪悪感、謝罪の気持ちが新鮮に感じられます。

マリーとの別れ

　殺し屋に狙われたボーンとマリーが乗る車が転落。ボーンが、水中でマリーに別れを告げるシーンが忘れられません。緑色の光に包まれたマリーが、天使のように浮遊する映像の美しさは感動的で、悲壮感が強いシーンでありながら、何か神聖な雰囲気が感じられます。個人的には、かなり落ち込んでしまいますが、この作品で最も美しいシーンだと思います。

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体感型アクションなので

　ちょっとおおげさかもしれませんが、この作品のカーアクションの迫力は、メル・ギブソン主演の『マッド・マックス』以来の衝撃でした。心臓の悪い方にはオススメできませんが、できれば５．１ｃｈ音声で観た方が、体感型の衝撃をリアルに体験できると思います。

 

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