ウィル・ハンティングは週末は不良仲間と活動をともにし、平日は、マサチューセッツ工科大学で清掃員のバイトをしている。ある日、学生も教授も帰宅した校内で、ウィルは掲示板に書かれた難解な数学問題を簡単に解いてしまう。出題者のランボー教授は問題を解いたのが校内の学生ではなく、清掃員のウィルだった事にショックを受けるが、彼が天才だと確信したランボー教授は、傷害事件で拘置所にいたウィルをたずねて、条件付で身柄をあずかることにする。条件は、研究室で勉強と、セラピーを受けることだったが、孤児として成長し、里親に虐待された経験から、セラピストに心を開こうとしない。困ったランボー教授は大学時代の同級生、ショーンにセラピーを頼むのだが・・・

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　１９９７年アメリカ作品。監督は、『小説家を見つけたら』のガス･ヴァン･ザント。出演は、『グッドモーニング･ベトナム』『奇蹟の輝き』のロビン・ウィリアムズ、『ドグマ』『ふたりにクギづけ』のマット・デイモン、『アルマゲドン』『パールハーバー』のベン・アフレックなど。天才的な頭脳を持つ青年と、大学教授の交流を描いた青春映画。

 

幼少期の心の傷が原因で、容易に人を信頼せず知性を武器に人を遠ざけるウィルの本心、価値観は違えどウィルの将来、可能性を伸ばそうとする二人の教授の感情、ウィルを愛し心を開かせようとする恋人の想い・・・。それぞれの人間性がこまやかに描かれ、友情、恋愛、人間の信頼関係など様々な要素を楽しめる映画になっています。また、飛びぬけた記憶力、分析力で、歴史、法律、数学などあらゆる分野で知性を発揮するウィル、次から次へと出てくる様々な分野の知識には圧倒されますが、知的好奇心の旺盛な方なら、いい刺激になり脳が活性化すると思います。

真の幸せを感じたことは？

　感情の伴わない知識で人を傷つけるウィルに、ショーンが問いかけます。自分の五感で感じた感情に比べて、本で読んで覚えただけの知識がいかに薄っぺらで重みのない事かをウィルに痛感させます。

ムダにするなんて許せない

　日本でも格差社会となり、収入や職業によって差別される世の中になってしまいましたが、この映画の主人公ウィルは、超人的な知能を持ちながらも、低所得層の友人たちを見下したりはしません。むしろ仲間として信頼し、大切にしています。友人のそばにいる為に肉体労働をしているほどです。そんなウィルの背中を仲間が押します。誰もが欲しがる才能を持ちながら、その才能をムダにしようとしているウィルに、チャッキーは、親友だからこそ厳しい言葉をかけます。この言葉にウィルに対する真の友情を感じることができます。

　私生活でも親友同士のマット・デイモンとベン・アフレックですが、この作品の他にも、『ドグマ』で共演しています。コメディ映画ですが、相変わらず息のあったところを見せてくれます。こちらもオススメ作品です。

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