2004年日本作品。監督は『ゴースト・スープ』『四月物語』の岩井俊二
、主演は、『フラガール』の蒼井優、『ヒマラヤ杉に降る雪』の鈴木杏。思春期の少女の友情と恋愛を描いた青春映画。
日本を代表する若手女優の二人を主演にした青春映画の傑作。自然体で高校生を演じる蒼井優さんと鈴木杏さんの魅力が全開、さらに岩井俊二監督の女性的な感性と芸術センスを十分に楽しめる名作です。岩井俊二監督の作品を観るといつも思うのですが、この人、本当に男なのかな?女性の気持ちや感性を恐ろしいほど理解していて、男性には理解し難い女性の気持ちを見事に描いちゃうんですよね。この作品でも、親友同士の二人の微妙な三角関係の感情や、両親の離婚で別居している父親に対しての女の子の感情とかが繊細に描かれていて、驚かされるシーンが多く、エンターテイメントとして楽しみながら女性の感性を勉強させてもらいました。主演の二人の魅力も、演じていると言うより素顔の二人の魅力を、楽しみながら上手く引き出している感じで、二人の自然体の魅力を最大限に生かしていると思います。何度観ても飽きずに楽しめる魅力的な作品です。映像美やこだわりのある仕掛けもあり、色々と楽しめる作品ですが、激情型の恋愛映画では無いので、ドラマティックで非日常的な恋愛を求めている人には物足りないかもしれません。
個人的には、蒼井優さんも鈴木杏さんも好みのタイプでは無いので、恋愛対象と考えると魅力のある作品では無いのですが、とにかく、この作品の二人の姿を見ていると、本当に人生が楽しそうで、ハッピーな気分を分けてもらえるような気がします。私は男に生まれて良かったと思っていますが、この作品を観ていると、女の子も、結構たのしそうだな、なんて感じてしまいます。
ケンカしちゃダメだよ
作品中に何度も出てくる単純なセリフですが、この作品の重要なポイントになっています。友達同士は仲良くしなくっちゃ!というシンプルなメッセージですが、親しいからこそ、そんな当たり前の事を忘れて、親友とケンカしてしまう人も多いんじゃないでしょうか?
ウォーアイニー
中国語でアイ・ラブ・ユーの意味だそうですが、このセリフも重要な要素になっています。父親に対するアリスの気持ち、親友の彼氏であるマー君への気持ち。んー女の子の気持ちは複雑ですね。ナイショも多いし。