2008年日本作品。監督は、『そのときは彼によろしく』の平川雄一朗、出演は、『永遠の0』の岡田准一、『船を編む』の宮崎あおい、『ビリギャル』の伊藤淳史、『ALWAYSI 三丁目の夕日』の三浦友和など。劇団ひとりさんのベストセラー小説を元にした群像劇作品。
劇団ひとりさんの小説を映画化した作品ですが、小説では4つの作品で別々に描かれていた物語を一つにまとめてオリジナルの脚本を加えて作られています。重くなりすぎないようにユーモアを交えて描かれていますが、涙ける作品です。出演者も豪華で登場人物の存在感が際立ていますし、何と言っても劇団ひとりさんの原作のストーリーの面白さには驚かされます。親子の確執と愛情、一生涯貫く一途な愛、小学生の頃から10年以上続く片思い、ギャンブル中毒のダメ男の再起など、様々な人間ドラマが感動的で泣ける作品です。製作者の意図なのか、物語の軸になっている西田敏行が演じるモーゼのキャラクターが軽薄過ぎるのが気になりますが、泣ける感動作品としてオススメの1本です。ちょっと精神的に疲れを感じている人、気分転換したい人には最高の感動作でしょう。
この作品で小学生の頃の恋心が描かれていますが、結構、小学生の頃好きだった人って一生忘れられなかったりするんですよね。子供の頃の恋愛って純粋で、邪心が無いっていうか、その人の本当の美意識が反映されていると思います。私も小学校3年生の頃だと思いますが、テストの最中、1問だけ分からない問題があって悩んでいると、隣の席の女の子が、こっそり答えを教えてくれました。そのおかげで100点を取れましたが、その答案用紙を見て、その女の子が良かったねと言って微笑んでくれたのを今でも覚えています。たしか由美子ちゃんという名前で凄くいい子でした。可愛い子だったし。恋心なのかどうかは分かりませんが、そういう事って忘れられないんですよね。この作品を観ると由美子ちゃんの事を思い出します。
許す努力をしようと思う
誰かのせいで自分が苦境に陥ったりすると、その人を許すのが難しいことがあります。特に親友の裏切りとか家族の裏切りだと、特に難しいと思います。でも、人を恨んでもいい事はありませんし、恨みの気持ちを持ったままでと心の健全さが失われてしまいます。今は許せなくても許す努力をしようと意識するのは大切だと思います。
あなたのそばにいたかっただけなんです。
誰かのそばにいたいから同じ学校に行くとか、同じ職場に行くとか、同じ街に住むというのは下心で行動しているようにも思えますが、ただそばにいたいと願うなら、それはそれで純粋で美しい動機なのかもしれません。
あなたの幸せを願っていました。
こういう気持ちが本当の愛なのかもしれませんね。自分が愛する人に愛された、結婚したいと願うのは当然だと思いますが、結婚できなくても、自分を愛してくれなくても、その人の幸せを願って生きるというのは本当の純愛だと思います。普通は、愛する人が自分以外の人を好きになったり結婚したりすると嫉妬し、悲しむと思いますが、自分の幸せより相手の幸せを考えれば、嫉妬心などはなくなるのかもしれません。私はまだ人間的に未熟なのでダメですね。好きな人が婚約するという話を聞いて落ち込み、その人の結婚式の日までは、死刑宣告を受けて死刑執行の日を待つ囚人のような気分です。もっと人間的に成長して、早く相手の幸せだけを願える人間になりたいです。
全部意味がある気がするんです
人との出会い、人生で起きる嬉しい出来事やトラブル、その全てに意味があるような気がします。ツライ事があっても、後になって考えるといい経験だったとか、人間的に成長する為に必要だったとか思える時が来るかもしれません。