アンソニー・スオフォードは海兵隊に入隊し、９０年、湾岸戦争に従軍する為、サウジアラビアに派遣されるが、開戦までの間、ひたすら訓練の日々をおくっていた。長い待機期間を経て戦闘が始るが、スナイパーとして前線で戦うつもりだったスオフォードとパートナーのトロイたちは作戦変更によって、帰還を命じられてしまう・・・。

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　２００５年アメリカ作品。監督は『アメリカン･ビューティー』『ロード･トゥ･パーディション』などのサム･メンデス、出演は『遠い空の向こうに』『デイ･アフター･トゥモーロー』のジェイク・ギレンホール、『エニイ･ギブン･サンデー』『コラテラル』のジェイミー･フォックスなど。湾岸戦争に従軍した若い兵士の姿を描いた戦争映画。

　湾岸戦争を描いた戦争映画ですが、戦闘シーンがほとんどなく、若い兵士の訓練シーンを、開戦までひたすら砂漠で待機させられる兵士の姿をメインに描いた異色の戦争映画です。兵士の訓練を中心に描いているという面では『フルメタル･ジャケット』や『タイガーランド』などの作品と同じですが、軍事訓練の厳しさを描くというよりも、前線での戦闘を体験するまでの待機期間の兵士の姿、心理を描いているという点では、他に例の無い異色作品です。４日と４時間と１分で終わってしまった湾岸戦争は、兵士にとっては、戦闘時間より訓練、待機時間が長く、戦争に従軍したという実感の無い戦争だったのかもしれません。そんな現実味の無い戦争をリアルに描いたという意味では面白い作品で、タイトル通りに、頭が空っぽというタイプの兵士の日常を描いた青春映画として観れば、かなり楽しめると思います。ただし、戦闘シーンが極端に少ない為、派手な戦闘シーン、迫力のある映像を期待するとガッカリするかもしれません。良くも悪くも異色の戦争映画だと思います。

　サム･メンデス監督の『ロード･トゥ･パーディション』が名作だったので期待しすぎたという事もあり、正直言って、ちょっとガッカリしました。若い兵士たちの無邪気な姿をたっぷりと描くなど娯楽性も十分ですが、『地獄の黙示録』を観て狂喜するシーンや、人殺しをすることに執着する兵士の姿など、ゾッとする場面が多く、世の中には戦争をしたがる人間が、意外に多いという現実にショックを受けました。人それぞれ考え方や価値観が違うのは仕方がありませんが、個人的には、気が滅入る作品でした。

人生にトラブルはつきもの、悩めば、それは倍になる

　入隊してすぐに戦争がはじまり、前線に送られてしまうというのも不運な事かもしれませんが、トラブルの無い人生などありえません。考えすぎて悩めば悩むほどトラブルは大きくなってしまいます。いい意味で開き直って出来るだけ悩まないほうがいいのかもしれません。

不信心は神が知っている

　信心深いかどうかは、神様がお見通しなんでしょうね。神様を信じていないのに信じているフリをしても、神様をだます事はできないような気がします。

ダークサイドへ来い、ルーク

　ガスマスクを装着し、ダースベイダーの真似をするシーンが出てきます。これは『スターウォーズ』のパロディですね。

『ジャイアンツ』見たか？

　ジェームス･ディーンが出演している名作『ジャイアンツ』のパロディも出てきます。石油を掘り当てて大喜びするジェットのマネをしていますね。

 

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