幼少の頃に両親を失ったピーター・パーカーは伯父夫婦に引き取られ、ニューヨークの下町、クイーンズで暮らしていた。ピーターは、幼なじみのメリー・ジェーンに密かに愛していたが、気持ちを打ち明けることが出来ずに、毎日、勉強に励んでいた。ある日、遺伝子操作されたスーパースパイダーに刺されたピーターは、強靭な肉体と蜘蛛のような特殊能力を身に付けてしまい、スパイダーマンとして町の悪人と戦うことになるのだが・・・。

ネットで気軽にDVD CDレンタル　ぽすれん 

　２００２年アメリカ作品。監督は『シンプル・プラン』などのサム・ライミ、出演は、『シービスケット』などのトビー・マグワイア、『チアーズ！』『エリザベス・タウン』などのキルスティン・ダンスト、そして、『プラトーン』『ストリート・オブ・ファイアー』などのウィレム・デフォーが悪役のゴブリンで出演しています。人気アニメシリーズ、スパイダーマンの実写版。

　人気アニメの実写化の場合、元々のイメージを壊してしまうだけの駄作が多いような気がしますが、この作品は、以外に内容が充実していて嬉しい驚きがありました。元々のアニメ版のファンの期待を裏切らないように、アニメ的なキャラクターの悪役ゴブリンなども登場しますが、予期せずに特殊能力を身につけてしまい、悪と戦わなければならなくなった主人公の苦悩、また、青春時代に誰もが経験するであろう恋愛の悩みなど、共感できる要素も多く、ＣＧを屈指し派手な映像を売りにしただけの実写版で終わっていません。悪役のゴブリンが、軍事目的で開発された薬で変身してしまうという設定も、軍事力関係のビジネスがいかに莫大な利益を生むかという事実を、暗に訴えているようにも感じられます。主演のトビー・マグワイアも、特別体格がいいわけでは無いごくごく普通の若者で、スーパーヒーローらしからぬ人間味あふれるキャラクターにピッタリで、共演のキルスティン・ダンストも表現力が豊かで好感が持てます。悪役で出演しているウィレム・デフォーも久しぶりに本領発揮という感じで、凄味のある存在感を示しています。キャラクターの魅力、ストーリーの面白さなどは秀逸なので、子供向けの映画と思って敬遠している方には、是非観ていただきたい作品です。ただし、最初からシリーズ化を考えていたような感じで、終わり方が次へと続くような終わり方をしているので、シリーズを全て観る気が無い方が観ると、エンディングは、中途半端な印象になるかもしれません。

大いなる力には、大いなる責任が伴う

　有名人や権力者、あるいは、この作品の主人公のように特殊な能力を持った人間は、一般の人間にはできないような経験をしたり、富に恵まれたりしますが、同時に大きな責任を負う事になります。自分が望んで手に入れた力なら納得できるかもしれませんが、全く偶然に力を手に入れて責任を負ってしまうと、その責任の大きさがプレッシャーになって苦しむ事になるでしょう。この作品は、単にスーパーヒーローの活躍を強い、カコイイと肯定的に描くのではなく、特殊な力と共に大きな責任を負ってしまった苦悩のドラマとしても描いています。

シリーズ化されました。

　シリーズ化は最初から予定されていたようですが、どの作品にも深いテーマがあり、単なる子供向け作品という軽い作品では無いので、大人でも充分楽しめる作品になっています。この作品は１作目という事で、スパイダーマンの誕生から、ピーターがスパイダーマンとして生きる覚悟を持つまでが描かれているので、３部作の序章という位置づけになると思います。

●スパイダーマン

●スパイダーマン２

●スパイダーマン３

 

ＤＶＤ 購入ガイド

映画見るなら　⇒スカパー！おまかせプラン

検索用語を入力 検索フォームを送信