国際指名手配中の麻薬王アレックスがアメリカに入国し逮捕された。伝説的なS.W.A.T.の隊員ホンドーが率いるチームがアレックスの護送任務を担当する事になるが、アレックスは、メディアを利用して、『俺を自由の身にしてくれれば、1億ドルの礼金を払う』と発言したことから、ロサンゼルスの町は不穏な空気が漂いはじめ、護送任務についたS.W.A.T.の６人のメンバーにとっては最悪の仕事になってしまう・・・。

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　２００３年アメリカ作品。監督はクラーク・ジョンソン、出演は『リクルート』『ニュー・ワールド』などのコリン・ファレル『交渉人』『パルプ・フィクション』などのサミュエル・L・ジャクソン。ロサンゼルスで、テロなどの特殊犯罪の為に組織されたS.W.A.T.の活躍を描いたポリス・アクション。

　特に独創的なアイディアや感動的なテーマはありませんが、ＳＷＡＴの隊員が主人公の青春映画をＭＴＶ感覚の映像で楽しむ作品と考えれば楽しめます。オープニングの映像は、ニュースの中継風に処理されていてリアルな迫力がありますが、それ以外の映像は音楽に乗せやすいＭＴＶ向きの映像なので、ＳＷＡＴの実情を詳細に知りたいとか、生々しい映像を期待している人には向きません。1億ドルの賞金目当てに、ロサンゼルスの町がまるで内戦状態になってしまうというあり得ない設定のおかげで、ポリスアクションとしては最大級のド迫力アクションを楽しめますし、ジミ・ヘンドリックス、リンキン･パークなど新旧ロックの名曲をＢＧＭに使った映像は気分を盛り上げてくれます。恋愛映画の要素は、ほとんどありませんが、女性ファンには、コリン・ファレルの魅力が満喫できる作品としてもオススメです。

インディアンが言う、一人白人がいれば・・・

　『・・・他にもいる』、この作品で一番印象に残ったのが、このセリフでした。コレって、『ゴキブリが一匹いれば・・・』と同じですよね。インディアンに限らず、白人に侵略されて弾圧されたり、文化を失ってしまった民族は多く、彼らにとっては、白人はゴキブリのような存在なのかもしれません。このセリフが白人に対する自虐的なギャグなのか、さりげなくブラックジョークを入れているのか分りませんが、単なるアクション系の娯楽作品と思っていたら、意外な風刺も込められていました。

S.W.A.T.

　Special Weapons And Tactics（特殊火器戦術部隊）の略称で、元々はロサンゼルス警察が最初にSWATという名称で編成した特殊部隊の事ですが、今ではアメリカ各地に同様の特殊部隊が存在しているようです。

 

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