マフィア のボス、マーセルスの手下であるヴィンセントとジュールスは、若いチンピラとのトラブル処理する為に、チンピラたちのアパートに向かう。一方、マーセルスはボクサーのブッチに八百長試合を依頼するが、ブッチは自分に大金を賭け、約束を破って相手ボクサーをＫＯしてしまう。試合の翌日、ブッチはマーセルス見つかってしまい逃走するが、怪我をしたマーセルスとブッチは、得体の知れない男につかまり監禁されてしまう・・・。

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　１９９４年アメリカ作品。クエンティン・タランティーノ監督の名を世界に知らしめた傑作。『ダイ・ハード』シリーズ、『ティアーズ・オブ・サン』のブルース・ウィリス、『キル・ビル』のユマ・サーマン、『海の上のピアニスト』のティム・ロス、『ディア・ハンター』のクリストファー・ウォーケン、『グラン・ブルー』のロザンナ・アークエットなど豪華な出演者で、人気が低迷していたジョン・トラボルタの復活のキッカケになった作品でもあります。３つの物語が入り組んだ構成になっていて２時間半以上の長い作品ですが、それぞれの物語が強烈なインパクトを持ち、長さを感じさせません。世界中の映画ファンに衝撃を与えた傑作です。

　Ｒ指定の作品です。絶対に子供には観せないでください。この映画の主人公をカッコイイと感じて、マネされたら最悪ですし、刺激が強すぎます。ブルース・ウィリス、ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソンらの凄みには迫力があり、それだけで映像に引き込まれてしまいますが、複数の登場人物のエピソードが意外な展開でつながりを持ち、登場人物のキャラクターの魅力、映像の迫力、ストーリーの面白さなど、どれを取っても最高級の作品になっています。監督のクエンティン・タランティーノも出演していますが、彼が登場すると、一気にユーモアが爆発し、さらに、エンターテイメント性のある作品であるだけでなく、人生について考えさせられる啓発的なセリフも出てきます。ストーリーが前後するので、全体的なつながりがつかみにくいのが難点ですが、クエンティン・タランティーノの最高傑作と感じているファンも多いと思います。

心正しき者の歩む道は、心悪しき者の利己と暴虐で阻まれる・・・

　マフィアの手下であるジュールスは、相手を殺すときに、聖書のセリフを引用して恐怖心を煽ってきましたが、神秘的な体験をしてから、いつも引用していた聖書の言葉の本当の意味を知る事になります。普通は自分本位の考えで、自分の邪魔をする人間を悪と考えますが、ジュールスは、自分が心正しき者ではなく、心悪しき者であると自覚しているところが凄いと思います。まじめに働いて生きているのに、悪い経営者に搾取されたり、騙されて金や地位を失ったり、善人にはやたらに試練が多いように感じますが、この聖書の言葉は、善人には試練が多い事を象徴している様な気がします。このセリフが出てくる場面を最後にしたのは、クエンティン・タランティーノのメッセージなのかもしれません。エンターテイメントとして楽しめるだけでなく、何か真理を与えてくれる作品として見直してみてはいかがでしょうか。

俺んちの前に、看板が立っていたか？

　ヴィンセントとジュールスは、銃の暴発から人を殺してしまい、友人のジミーの家に助けを求めますが、当然のことながらジミーは激怒します。人を殺しておいて、まるで卵を落として割ってしまっただけのような二人の会話にも笑えますが、死体を持ち込まれて激怒するジミーの理屈っぽい会話が爆笑物です。このシーンを思い出すだけでも笑ってしまいます。ジミーの役は、監督のクエンティン・タランティーノ自ら演じています。

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　《　検索用　》

ティム・ロス
ジョン・トラボルタ
ユマ・サーマン
サミュエル・L・ジャクソン
ブルース・ウィリス
ハーヴェイ・カイテル
クリストファー・ウォーケン

 

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