男女の運命的な出会いをコメディタッチで描いた古典的な名作です。原題は『Heaven Can
Wait』で、『天国は待ってくれる』とでも訳すのでしょうか?天国への案内人のミスで、まだ寿命が残っているのに天国へ連れて行かれそうになった男が、自分の夢を実現しようと悪戦苦闘し、さらに運命の人と出会うという物語ですが、シリアスな運命論をテーマにした作品ではなく、全編にわたってコメディ的な要素が強く、コメディを楽しみながらも、男女の運命的な出会いを信じさせてくれるような作品です。個人的にも大好きな作品ですが、私の友人たちの間でも支持率100%で、非常に評価が高く、運命の出会いを描いた作品の中では、飛びぬけた人気のある名作だと思います。運命論と言うと、人類全体の方向性や、個人の人生全てが、あらかじめ決まってしまっているようで、ちょっと悲しくなりますが、パートナーとの出会いが運命づけられていると、なぜかロマンティックに感じます。自分の人生は、自分の努力で切り拓く事ができるけど、一生を共にするパートナーとは、運命的な出会いがある、そんな理想的な人生観を与えてくれる作品だから、人気があるのかもしれません。ただ、コメディ色の強い作品で、天国の描写にはリアリティがなく、運命的な出会いの法則性や、生まれ変わりという解釈も出てこないので、運命論やソウルメイトについての新しい発見などは期待しない方がいいでしょう。