俺は負け犬・・・

　このアルバムのタイトル曲、『ゴー･インセイン』は、８０年代に大ヒットしたテレビシリーズ、マイアミ･バイスの中でも使用され、国内のテレビ放送では、歌詞の対訳付きで放映されました。歌詞の内容があまりにも悲しくて、すぐにこのアルバムを探して購入したのを覚えています。この曲はリンジー･バッキンガムも思い入れの強い曲のようで、再結成したフリートウッド･マックのライブでも、弾き語りでいまだに演奏しています。

　１曲目から３曲目までは、期待通りにリンジー･バッキンガムらしいポップセンスを発揮していますが、一般的に、実験的な要素が強いアルバムと言われている通り、効果音が多く使われた楽曲が収録されていて、プログレッシブロックとまでは言わないまでも、映画のサウンドトラックかな？と思うようなアレンジの曲も収録されています。実験的なアレンジで収録されている曲もリンジー･バッキンガムの才能の深さを知る上ではいいかもしれませんが、８曲目の『バング・ザ・ドラム』は、フリートウッド･マックの『ミラージュ』に収録されている『アイズ･オブ･ザ･ワールド』にソックリで、何かホッとします。フリートウッド･マックのリンジー･バッキンガム、カントリーフィーリングの個性を発揮したリンジー･バッキンガムを期待すると、アルバムの半分しか楽しめいないかもしれません。

 

 

■　ゴー･インセイン　■

彼女は君に似ていたんだ・・・

　恋人にふられて、その恋人をどうしても忘れられず、新しい彼女も、前の彼女に似た女性を選んでしまう・・・。あー、んー、悲惨ですね。本当に本物の負け犬の歌かもしれません。このアルバムを発表する前、長年恋人だったスティービー･ニックスが、フリートウッド・マックのリーダーであるミック・フリートウッドと交際をはじめてしまい、破局するという最悪の試練を経験していたそうなので、その時の感情が詰まった曲なのかもしれません。スティービー･ニックスとの破局後、新しいガールフレンドを連れている写真を見たことがありますが、やっぱりスティービー･ニックスに似てました。辛かったんでしょうね・・・。

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国内盤は廃盤

最近やっと輸入盤で入手可能になりましたが、相変わらず国内盤は廃盤のままです。リンジー･バッキンガムの歌詞を対訳付きで楽しめれば一番いいんですが、国内盤は高騰していて、かなり高いので、輸入盤で購入した方がいいかもしれません。輸入盤も、またすぐに廃盤になる可能性も高いので、新品で購入できるうちに買っておいたほうがいいでしょうね。

　

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