天才ソングライターでありマルチプレイヤー
1973年、ヴァージン・レコードの記念すべき第一弾アーティストとして、アルバム『チューブラー・ベルズ』でデビューし、このアルバムが、全英チャート1位を記録してしまいます。さらに全世界で大ヒットした映画『エクソシスト』の音楽として使用された為、このアルバムは、プログレッシブロックに興味の無い人にも広く知られることになります。その後もプログレッシブロックのような大作を収録したアルバムを発表し、全英チャートトップ10にランクインするヒットを記録し、1983年、アルバム『クライシス』からのシングル『ムーンライト・シャドウ』がヨーロッパで大ヒット、『ファミリー・マン』もホール・アンド・オーツにカヴァーされるなど、プログレファンだけでなく、ロック、ポップスファンにもファンを増やし、映画『キリング・フィールド』のサウンドトラックを手がけるなど、プログレからポップスまで幅広い作曲能力で世界的なアーティストとして活躍しています。
10歳の頃からギターを始め、ベース、キーボードなどほとんどの楽器をプレイできるマルチプレイヤーですが、どちらかというと作曲、スタジオワークを中心に活動するタイプで、映画『エクソシスト』が大ヒットした影響で一躍有名人になってしまった事は、彼にとっては精神的なプレッシャーがきつかったようです。80年代には世界的に商業的に成功するようなポップスが主流となり、レコード会社にシングルヒット曲を要求されて、ポップな曲を作曲するようになりましたが、ヒット曲を作れ!と言われて、すぐにヒット曲を作ってしまうあたりは、本当に並外れた才能であるという事を感じます。近年の作品は、ポップな曲も多くなりましたが、彼の才能が生かされた上質な作品ばかりなので、ポップスファンにも充分楽しめると思います。大ヒットした『ムーンライト・シャドウ』は、日本のアイドルなどにもカヴァーされているので、マイク・オールドフィールドの名前は知らなくても、彼の曲を聴いた事がある人は多いとおもいます。
サイモン・フィリップスを加えたツアーメンバー