インテリ型のサウンドメイキング　

　コンピュータ世代のミュージシャンらしく、最新の機材をうまく使いこなしているようです。リンキン・パークのメンバーは、ヘヴィロック系のミュージシャンとしてはプレイヤーとしての技術が高くないので、アレンジ、サウンドメイキングには相当気を使っていると思います。プレイヤーのエゴがむき出しになっているような楽曲は、ほとんどなく曲の最初から最後まで計算されつくしています。

　ラップパートのヴォーカルを担当しているマイク・シノダは、ヴォーカル、ギター、キーボードなどを曲によって使い分けていますが、多分、彼が作曲、アレンジ、プロデュースの中心になっていると思います。　デスメタル系の激しく歪んだ重低音に、、ギター、キーボードのフレーズがキレイに浮き上がって曲のアクセントになるアレンジは、抜群のセンスです。また、パーカッシブに挿入されているＤＪのスクラッチ音は、現代的なエレクトリックパーカッションといった感じで、曲の邪魔になることなく、ビートのアクセントになっています。音の広がり、楽器の定位なども、曲によって見事に計算されていて、アルバム全体を飽きずに聴いていられます。ハードロック系のワイルドなアレンジと言うよりは、洗練された感じさえします。

　ギターファンにとっては、たまらなく嫌なアレンジかもしれませんが、ギターソロなしで、曲の間奏部分をラップパートで埋める手法も、新鮮に感じます。もっとも、これはプレイヤーの技量と言う問題もあるかもしれませんが・・・。

 

ライブ映像などで使用されている楽器を確認できたものだけ紹介します。

ギター

ＰＲＳ（ポール･リード･スミス）・・・曲によってアイバニーズのギターも使用していますが、ライブもレコーディングもＰＲＳをメインに使用しているようです。世界一分厚い音、しかもサスティーンが長いので、ヘタな人が弾いてもうまく聴こえてしまうほど音のいいギターです。ステージでギターを壊すシーンではＰＲＳを使っていません。だってこのギター本当に高いですからねぇ・・・。

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ベース

ミュージックマン・・・曲によって５弦ベースも使用していますが、ほとんどミュージックマンのベースを使用しています。ゴリゴリした輪郭のハッキリした音作りではなく、バンドのサウンド全体を包み込むようなやわらかいトーンになっています。

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ドラム

グレッチ・・・電子楽器に埋もれてしまいがちなサウンドにリアルなドラムサウンドを加える為でしょうか、主にジャズ系のドラマーに愛用されているメーカーのドラムを使用しています。またシンバルは、こちらもジャズミュージシャンに好まれるジルジャンを使用しています。チューニングのピッチはかなり高めにチューニングされています。

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キーボード

コルグ　TRITON・・・プロ、アマ問わず人気の機種、マイク･シノダが使用しているモデルはＫＯＲＧ TRITON STUDIOのようです。中古でも１０万円以上。

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