レーナード・スキナードの弟分?
アメリカ・フロリダ州出身のロックバンド。ドニー・ヴァン・ザント(G・Vo)とドン・バーンズ(G・Vo)が中心となり1977年にデビュー。1982年発売のアルバム『スペシャル・フォーシズ』からのシングル『思い焦がれて』が爆発的なヒットとなり、80年代を代表するロックバンドとして有名になります。その後も『ツアー・デ・フォース』などのヒットアルバムを発表し、現在も活躍中。
バンドの主要メンバーであるドニー・ヴァン・ザントは、レーナード・スキナードのヴォーカルのロニー・ヴァン・ザントの弟であり、レーナード・スキナードが解散してから、サザンロックを代表するバンドとして期待されていましたが、レーナード・スキナードとは違ったポップセンスを持ったバンドで、レーナード・スキナードのようなサウンドを期待したファンからは期待外れのバンドでした。ブルースやカントリーをベースにしたサウンドという点ではサザンロックのバンドというカテゴリーは間違いではありませんが、レーナード・スキナードがギターのリフを中心にしたヘヴィなサウンドの曲が多かったのに比べるとメロディを重視したポップで親しみやすい曲がヒットして、サザンロックのファンよりも一般のロックファンに人気がありました。これは、バンドの中心人物であるヴォーカル兼ギターのドン・バーンズのソングライターとしての才能が、バンドのカラーとして打ち出されていた為で、ロニー・ヴァン・ザントの弟ドニー・ヴァン・ザントは、あまり目立ちませんでした。サザンロックのファンにとってはポップ過ぎるサウンドに不満があるかもしれませんが、トリプルギターにツインドラムというバンド編成は、スケールの大きなサザンロックバンドの象徴であり、南部の匂いのするバンドである事には変わりありません。いまだに現役で活躍している事からも、アメリカでの人気が定着しているのは確かでしょう。