サザンロックとは何か?
1964年にフロリダ州で、ロニー・ヴァン・ザント、ゲイリー・ロッシントン、ボブ・バーンズ、アレン・コリンズ、ラリー・ヤンストロムのメンバーでバンドを結成。1970年にレーナード・スキナードというバンド名になり、1973年に『フリーバード』を含むデビューアルバム『レーナード・スキナード』を発表。1974年に『スウィート・ホーム・アラバマ
』が大ヒット、アルバムタイトル曲の『スウィート・ホーム・アラバマ』が大ヒット、近年、同名タイトルの映画も製作されるなど、アメリカ人にとって、ロックのスタンダードとなりました。3枚目のアルバムからのシングル『サタデーナイトスペシャル
』が、アメリカン・ニュー・シネマの傑作映画『ロンゲスト・ヤード』で使用され、世界的な人気バンドとなります。地元アメリカ南部のブルース、カントリーなどの音楽をベースに、ブリティッシュロックのような強いリフを多用した独特の音楽性で、サザンロックという音楽ジャンルを築いた偉大なバンドですが。黒人差別が根強く残る南部のバンドらしく黒人のメンバーはいませんでした。良くも悪くも南部的なバンドと言えるかもしれません。
1977年、人気絶頂の頃、コンサートツアーの移動中に飛行機の墜落事故。全バンドメンバーを乗せていたこの事故で、メンバーのほとんどが大怪我を負い、ヴォーカルのロニー・ヴァン・ザント、ギタリストのスティーブ・ゲインズ、スティーブ・ゲインズの妹でバックコーラスのキャシー・ゲインズが死亡。主要メンバー2人を失い、バンドは解散してしまいます。その後、ケガから回復したメンバーは、ロッシントン・コリンズ・バンドを結成しますが、アレン・コリンズの自動車事故などのトラブルにより、このバンドも解散。解散後も、アメリカ南部では人気が衰えず、ドキュメンタリー映画『フリー・バード・ザ・ムービー』というドキュメンタリー映画も公開され、生き残ったメンバーに、ロニー・ヴァン・ザントの弟を加えて現在も活動中。ウエスタンハットにヒゲ面、ウイスキー片手にロックを歌うスタイルは、アメリカ南部の人にとっては、自分たちの象徴として理想のロックアーティストなのでしょう。アメリカ南部では狂信的といえるほどの人気で、解散したくても、解散できないような状況なのかもしれません。
サザンロックやろうぜ!
昔、バンドをやっていた頃、遊びでサザンロックバンドをやろうといわれたことがありました。サザンロックが好きな私は、『じゃ、ZZトップの曲やろうぜ』、すると『はぁ?サザンロックだぞ、ちょっと違うんだよなぁ。サザンロックって言えばレーナード・スキナードだろがぁ!』と怒られてしまいました。なんか、ミョーに納得してしまったのを覚えています。この意見は、正論で、大多数のアメリカ南部の人の意見かもしれません。オールマン・ブラザースはブルース色が強すぎるし、ZZトップはテキサスロック、38スペシャルはポップバンド、レーナード・スキナードの血を受け継いだロッシントン・コリンズ・バンドは、サザンロックバンドとしての地位を確立する前に解散。結局、サザンロックと言えば、レーナード・スキナード!この意見には何も言い返せません。