このメンバーが、こんなにできるとは思わなかった

　１９８３年発売、前作『エスケイプ』の大ヒットで、ライブツアーも大成功、前作と同じメンバーでレコーディングされたアルバムで、『セパレイト・ウェイズ』『時への誓い』『愛の終わりに』『マイ・ラブ』の４曲のシングルヒットを生み出しました。

　このアルバム発表後のインタビューで、ギタリストのニール・ショーンが、『このメンバーで、こんなにできるとは思っていなかった』と発言していました。ニール・ショーンが他のメンバーを過小評価していたわけでは無いでしょうが、シンプルなアイディアを基本にして個々のプレイヤーのセンス、技術が頂点にまで高められたような演奏力を聴くことのできるアルバムです。しかし、演奏力に力を注いだ分、シングルカットされた４曲以外はヴォーカルのメロディが弱く、強烈な演奏に何とかヴォーカルを合わせている様な曲が多くなっていて、『エスケイプ』に比べて評価の低いアルバムになってしまいました。私の友人も、『エスケイプ』を聴いてジャーニーが好きになり、このアルバムを買ったようですが、期待を裏切られたと言って怒り狂い、アナログ盤をフリスビーのように投げつけて割っていました。投げ飛ばして捨てるほどヒドイ内容ではありませんが、『エスケイプ』のようなメロディ重視の曲ばかりを期待してしまうと、アルバムに収録された曲の半分はつまらなく感じてしまうかもしれません。ギターやドラムなどの楽器を自分でプレイする方にとっては、かなり刺激的な演奏が楽しめると思います。『エスケイプ』では、ヴォーカルのメロディを生かす演奏に徹していた為、このアルバムでは、思う存分テクニカルな演奏がしたかったのかもしれませんね。

 

　  　

 

■　セパレイト・ウェイズ　■

　ジャーニーの代表的なヒット曲で、この曲は８０年代初頭に日本のテレビでも何度もオンエアされていたので、知っている方も多いと思いますが、今聴いても本当にカッコイイですね。この曲のリズムパターンは、ドラマーの間で人気があったので、ドラムをやっている方なら一度はプレイしてみたい曲ではないでしょうか。私もドラムをプレイしていたので、特に好きな曲ですが、高校生の頃は、手足のコンビネーションがマネできずに完全にはコピーできませんでした。ドラマーにとっては、初級から中級へのステップアップの課題曲としてもオススメです。

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ドラマーにオススメのアルバムです

　ドラマーのスティーブ・スミスのドラム技術がたっぷりと楽しめるアルバムなので、特にドラマーの方にはオススメのアルバムです。ヒット曲『セパレイト・ウェイズ』のドラムパターンは有名ですが、その他にも『美しき叫び』『フロンティアーズ』などは、ドラムのリズムパターンを元に曲を作っていったような個性的なパターンが楽しめますし、どの曲でも、センスのいいテクニカルなプレイを楽しめます。『セパレイト・ウェイズ』『フロンティアーズ』の２曲を完全にコピーできれば、ドラマーとしては中級以上と言えると思います。

 

 

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