医師のクリスは、妻アニーと二人の子供と共に幸せな日々を送っていたが、交通事故で二人の子供を一度に失ってしまう。深い悲しみを乗り越え、新しい生活を受け入れようとしていた矢先に、今度は、クリスが交通事故に巻き込まれて他界してしまう。クリスは、死んでからも妻のアニーにメッセージを送り見守っていたが、愛する夫、二人の子供を失い、取り残されてしまったアニーは、自殺してしまう・・・。

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　１９９８年アメリカ作品。監督は、ヴィンセント・ウォード。出演は、『パッチ･アダムズ』『グッド･ウィル･ハンティング』のロビン・ウイリアムズ、『マイ・フレンド・フォーエバー』のアナベラ・シオラ、『パールハーバー』のキューバ・グッティングＪｒ、『勝利への脱出』のマックス･フォン･シドーなど。自殺した妻を地獄から救い出そうとする男の姿を描いた感動のファンタジー作品。

　条件付で最高傑作です。条件としては、大切な友人、恋人、家族を失った経験がある方のみ。近年、日本でも『聖なる預言』などがベストセラーになり、ソウルメイトに関して興味が高まっていて、かなり期待して観ましたが、正直言って、最初に観たときは期待ハズレでした。天国の描写はイマジネーションに満ちていて、うまく描かれていましたが、万人が思い描く天国というよりは、個人的なイメージに偏っていたことと、地獄の描写に全く迫力がなく、天国と地獄という両極端なコントラストが弱すぎました。また、ソウルメイトというテーマの映画にしては啓発的なセリフが無く、何も新しい発見が無かったからです。ですが、私も大切な家族を失うという試練を経験した後に、再度、この映画を観たときには、最初に観たときとは全く違う感動で泣き崩れてしまいました。

ソウルメイト、生まれ変わり、天国と地獄

　ソウルメイトと言うと、運命の人とか、ロマンチックなイメージがありますが、生まれ変わりの概念で考えると、前世での罪を償わなければいけないとか、人生で出会う人たちは全て何らかの因縁によってつながっているとか、ちょっと怖い感じもします。この作品は、天国や地獄、生まれ変わりなどの要素が重要なテーマになっていますが、人生について、ネガティブで不安や恐怖をあおるような描き方はしていません。仏典や聖書に出てくる教訓や戒めを学べるような映画ではありませんが、人の人生や魂について、希望を持たせてくれる魅力に満ちている作品だと思います。

思考が現実、物質が虚構なんだ

　近年注目されている精神世界についての書籍の多くにも出てくる言葉ですが、人間の観念、思考が、物質社会という虚構を生み出しているという考え方は、とても興味深い思想だと思います。世界的に有名なマーフィーの法則も、この考え方に近いと思います。将来を心配しすぎて、不安になると、その不安どおりに悪いことが起こり、明るく希望に満ちた期待と抱き続けると夢が実現する。自分の人生も、自分の思考、想像力によって創り上げているのかもしれませんね。

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ロビン・ウィリアムズ
アナベラ・シオラ
キューバ・グッディング・ジュニア
マックス・フォン・シドー
ジェシカ・ブルックス・グラント