2005年アメリカ作品。アメリカン・ニュー・シネマの傑作、1974年の『ロンゲスト・ヤード』のリメイク作品。監督は『50回目のファースト・キス』のピーター・シーガル。『ウエディング・シンガー』『再会の街で』のアダム・サンドラーが主演。1974年度作品で主演を努めたバート・レイノルズ、『ドグマ』『リーサル・ウェポン4』などに出演しているクリス・ロック、格闘家として日本でも有名なボブ・サップなども出演しています。音楽は、CCR、レーナード・スキナードなどのクラッシックロックの名曲から、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど、最近のロック名曲まで使用されていて、オリジナルよりもエンターテイメント性の高い作品になっています。
コメディの得意なアダム・サンドラーが主演で、おなじくコメディ系のクリス・ロックも出演している為、オリジナル作品に比べてコメディ的な要素も強く、囚人フットボールチームのメンバーもボブ・サップなどの個性的なキャラクターを集めているので、エンターテイメント性の強い作品になりました。ただし、かなりオリジナル作品に近い脚本なので、女性出演者は、ほとんどいませんし、恋愛的な要素もありません。砂漠の真ん中の刑務所が舞台なので、誇りっぽく、汗臭い男の世界の映画です。アダム・サンドラーのクールな皮肉は健在ですが、やる気の無いフットボール選手が、仲間の為に本気でプレイし、目つきが変わって凄みが出てくるところは、かなり感動的です。映画のハイライトシーンであるフットボールの試合も迫力満点。男なら、観て損はありません。
あれほど耐えられる奴の戦いぶりを見たくてさ
フットボールに全く関心を示さなかった人間が、ポールの根性を見て、チームに参加するシーンは、ありふれた設定かもしれませんが、共感できます。1974年のオリジナル作品には、無いシーンですが、ポール・クルーの人間性をうまく表現したシーンだと思います。リーダーになるような人間は、人並み以上の努力、忍耐力、思いやりなどがあってはじめて、仲間や部下がついてきてくれるんでしょうね。俺もがんばりたい、協力したいと思うような人格者には自然に人が集まってきます。