やり手で冷徹な弁護士ヘンリーは、タバコを買いに入った店で強盗に遭遇し、強盗犯に撃たれて重症を負ってしまう。意識は回復するが記憶喪失となり、リハビリトレーナーの献身的な看護により回復するが記憶は中々戻らなかった。ヘンリーは退院して、妻のサラ、娘のレイチェルとの生活の中で、事故以前の自分は、いい人間ではなかったことに気付いていく・・・

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　１９９１年アメリカ作品。監督は、『卒業』『イルカの日』のマイク･ニコルズ。出演は、『インディ･ジョーンズ』『ブレード･ランナー』のハリソン･フォード、『めぐり逢い』『ワイルドレンジ・最後の銃撃』のアネット･ベニングなど。銃撃されて重症を負った敏腕弁護士が、記憶を失った事によって人間性を取り戻して行く姿を描いた感動作。。

　『インディ･ジョーンズ』シリーズなど、どちらかというとアクション派のスターとして人気のあるハリソン・フォードの作品の中では、かなり地味な作品ですが、社会派作品で定評のあるマイク･ニコルズ監督の作品らしい名作になっています。利己主義、金権主義によって虚飾に満ちた暮らしをする人間を浮き彫りにする事によって社会派作品としての魅力も楽しめますし、記憶喪失によって、今までの自分の行動を客観的に見る機会を得た主人公の再生は、感動的なドラマに仕上がっています。個人的には、ハリソン･フォード主演の作品の中で一番好きな作品です。

あれは、試練だったのさ

　映画の後半に、傷ついたヘンリーを慰めようと、トレーナーのブラッドレーが自分の半生を語るシーンでは、最悪の事態が最高の道のキッカケになる事もあるのだという事を、ヘンリーのみならず、映画を観ている人すべてに教えてくれます。もし今、自分の生活の中で、大きなトラブルを抱えている方や、選択を誤ったと悩んでいる方には、是非観ていただきたい作品です。今、目の前にあるトラブルは、最悪の結果を避ける為に、回り道する為に目の前にあるのかもしれません。後で、どんな結果が待っているかは、まだまだ分りません。あきらめるのは、まだ早いかもしれません・・・。

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ハリソン・フォード
アネット・ベニング
ミッキー・アレン
ビル・ナン

 

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