１９３６年。第２次世界大戦がはじまろうとしている時、ナチスドイツのヒトラーは、キリスト教徒に聖なる力があると信じられている伝説のアーク（聖櫃）を手に入れて、戦争の武器として使おうと考えていた。ヒトラーは調査班を組織してアークの行方を追っていたが、それを知ったアメリカ政府は、考古学の教授であるインディアナ・ジョーンズ博士にアーク発掘の依頼。ジョーンズ博士は、エジプトへ向う途中で昔の恋人だったマリオンに再会、二人は行動を共にするが、ナチスから激しい攻撃を受ける事になってしまい・・・。

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　１９８１年アメリカ作品。監督は『マイノリティ･リポート』『ターミナル』などのスティーブン・スピルバーグ 、出演は、 『心の旅』のハリソン･フォード、『３人のゴースト』のカレン・アレンなど。聖櫃を探す為に冒険を続けるインディアナ･ジョーンズ教授の活躍を描いたアクション作品。

　スピルバーグ監督の才能を世界に知らしめたアクションアドベンチャーの傑作です。今では、トレジャーハンターの活躍を描いたアドベンチャー作品は珍しくありませんが、ほとんどの作品が、この映画の変形と言ってもいいほどアクションアドベンチャーの魅力をすべて持った作品です。主演のハリソン･フォードも、この作品でトップスターの仲間入りし、この作品以降、この映画でのキャラクターに近い役を演じる事が多くなり、俳優としてのイメージを決定付けた作品でもあります。宗教的にも価値の高いアークを求めての冒険は、数々のトラップとナチスドイツという敵を相手にしなければならず、最初から最後までハラハラドキドキの展開と、ハリソン･フォード演じるインディ･ジョーンズ博士の人間味あふれるアクションをたっぷりと楽しめます。主人公のジョーンズ博士は、考古学者なので、スーパーヒーローのようなタフガイぶりではなく、ドタバタしながらも根性で切り抜けて行くタイプなので身近に感じられるヒーローとしても好感が持てます。、痛い思いをしながら奮闘していく姿がとにかく笑えます。１９８０年代はじめの作品なので、特撮や映像には古さを感じますが、娯楽作品としては、ほとんど１００点満点に近い仕上がりで、最後まで飽きずに楽しめます。一応恋愛的な要素もありますが、アクションとコメディがメインの作品なので、娯楽作品として楽しんだほうがいいでしょう。

　スピルバーグ監督と言えば、『Ｅ．Ｔ．』や『カラー･パープル』などを代表作に挙げる人も多いと思いますが、エンターテイメントとしては、やはりこの作品が一番のような気がします。この作品をはじめて観た時は、本当に驚きました。とにかく最初から最後までダレずに楽しめて、あまりにも映画に集中しすぎて観終わった後に疲労感を感じてしまうほどです。ジョージ･ルーカスや黒澤明監督などと比較されると、哲学感、知性の無さを指摘される事も多いスピルバーグ監督ですが、観客を楽しませる技術に関しては天才だ！という事を証明した作品だと思います。個人的にはヘビが大嫌いなので、ヘビがウジャジャ出てくるシーンだけは早送りしたくなりますが・・・。

どこまでやる気だ？

　この言葉がインディー･ジョーンズ博士を象徴していると思います。考古学者に限らず、学者タイプの人間の執念の強さを表しているような気もしますが、そんなに痛い思いをしてがんばらなくても・・・と同情したくなるほどの根性です。ハリソン･フォードは、このインディ･ジョーンズのイメージが強くなりすぎて、この作品の後も、何かといたい思いをするキャラクターが多くなってしまいました。ちょっと気の毒な気がします。

 

一難去って・・・

　次から次へと敵が現れトラブルの連続。やっと切り抜けて一息ついたと思ったら、やる気マンマンの大男がインディ･ジョーンズの前に立ちふさがります。また派手なアクションが？と思ったら、意外な戦い方で決着をつけてしまいます。インディの疲れ切った表情が笑えるシーンです。

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