コンピュータによって支配された世界から人間の解放の為に立ち上がったネオは、コンピュータの戦闘マシンの攻撃から、人類最後の都市ザイオンを守る為にザイオンへ向かう。ネオは預言者から、設計者に会うように命じられ、設計者のいるビルに侵入するために、キーメーカーを見つけ出し、設計者にいるビルに侵入するが、コンピュータとの最終決戦を前に、ネオは、マトリックスの設計者から、驚愕の真実を知らされることになる。

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　１９９９年アメリカ作品。監督は、ウォシャウスキー兄弟。出演は、『リプレイスメント』『スウィート･ノベンバー』のキアヌ･リーブス、『マイアミ５』『ボビー』のローレンス･フィッシュバーン、『ショコラ』のキャリー･アン･モス、『パッション』のモニカ･ベルッチ、『コラテラル』のジャダ・ピンケット・スミスなど。近未来、意志を持ったコンピュータと人間の戦いを描いたＳＦ作品のシリーズ第２作。

すべてを否定する展開

　コンピュータによる人間の支配、その支配に抵抗すべく立ち上がったネオ、モーフィアス、トリニティらの努力や、犠牲、その全てが、事前に計画されていたプログラムの一部だった・・・。前作、『マトリックス』のストーリーが全て、個人の意思によるものではなく、仕組まれていたものだったという衝撃は、全てのストーリーがひっくり返るほどの驚きでした。前作以上にド派手なアクション、特に高速道路でのチェイスなどは見ごたえがあり、娯楽作品としての価値も高いと思いますが、映画を楽しむ為には、どんでん返しによる、状況を、ちゃんと把握した方がいいと思います。

　私の知人が、この作品を観に行った後、一度観ただけでは内容が理解できなくて、もう一度観に行ったようですが、そういう方も多いと思います。設計者とネオの会話など、コンピュータ用語を理解して、その状況にあてはめて考えないと、主人公のネオや仲間、コンピュータの支配などが、どういう状況下ですすんでいるかわからなくなってしまいます。プロの翻訳家の方が字幕を作っているんですから、文句も言えませんが、日本語訳も、ちょっと分りづらいかもしれません。

我々は皆、因果関係のとりこ

　ストーリーの中で重要な役割を果たすメロビンジアンのセリフは、仏教の因果応報に基づいていて、とても興味深いです。キリスト教の世界観を背景にストーリーが組み立てられていますが、輪廻転生、カルマ、因果応報など、仏教的な価値観もコンセプトの基盤になっているところが凄いと思います。原因があって、結果がある・・・。当たり前のことかもしれませんが、人間の人生は、因果応報というプログラムの中に閉じ込められているのかもしれませんね。

ネオはバッグ？

　この作品は、シリーズ中最も難解とされていますが、ネオと設計者の会話の中での、ネオの立場を、コンピュータのバグ（不良プログラム）と考えるとわかりやすいと思います。人間の行動もコンピュータの支配も、すべてプログラムの一部ですが、コンピュータのバグ（不良プログラム）のように、設計者の意図しない不測の事態を起こす特殊な存在と解釈するのが一番いいのかもしれません。日本語の対訳だけでは分りにくいと思います。

 

モニカ・ベルッチ　

　出演シーンは多くありませんが、メロビンジアンの恋人役で出演しているモニカ･ベルッチの存在感は抜群で、映画に華やかさを与えています。イタリア出身の女優で『マレーナ』『ドーベルマン』『ジェヴォーダンの獣』など、主にヨーロッパ映画に出演してましたが、最近では、本作『マトリックス・リローデッド』『マトリックス･レボリューションズ』などの他、『ティアーズ･オブ･サン』『パッション』『ブラザーズ･グリム』など、アメリカ映画にも出演しています。

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キアヌ・リーヴス
ローレンス・フィッシュバーン
キャリー・アン・モス
ヒューゴ・ウィーヴィング
ジャダ・ピンケット・スミス
モニカ･ベルッチ

 

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