2009年アメリカ作品。監督は『クロウ・飛翔伝説』『アイ・ロボット』のアレックス・プロヤス、出演は『天使のくれた時間』『ナショナル・トレジャー』のニコラス・ケイジ、『トロイ』『ホワイト・ライズ』のローズ・バーンなど。聖書のエゼキエル書で予言されている人類滅亡の未来を描いたディザスタームービー。
人類滅亡をテーマにしたB級SF作品ですが、聖書のエゼキエル書の予言を宇宙人の存在と重ねて描写したという点が斬新で、B級映画にしては楽しめました。50年前に予言されていたメモの信憑性を立証するための時間が多すぎて、肝心の人類滅亡のシーンが駆け足でチープになっているのが残念ですが、CGのよる映像はそれなりに迫力があり、太陽の異常活動による滅亡というテーマは、終末論としては信憑性に欠けるものの聖書の予言をテーマにしているので、もしかしたら?と思わせる恐怖も感じられます。キャストに関しては、相変わらずニコラス・ケイジは3枚目ですが、共演のローズ・バーンには妖精のような透明感があり魅力的です。現実に起こりえるかどうかという問題で考えるとリアリティはありませんが、聖書の予言に興味のある人、宇宙人の存在を信じている人には、楽しめるSF作品だと思います。
私も被災しましたが、311東日本大震災が人工地震なのでは?という議論がネットで盛り上がるにしたがって、この作品も見直されています。この作品の中にでてくる数字が、今後の大事故、大事件のヒントになるのでは?と分析する人も出てきて、B級作品の割には評価が上がっているので、人工地震説の肯定派、陰謀論に関心のある人には、そういう意味でも楽しめるかもしれません。
自分の好きなように解釈する
学者、科学者、政治家、宗教指導者などはもちろん、私たち個人レベルでも、自分の信じたいことを、自分に都合のいいように解釈する傾向があります。自分の主義、主張を正当化するために、自分に都合の悪い事実を無視し、事実やデータを自分に都合のいい解釈をする事によって自分の主張の正当性を守ろうとするんでしょうね。事実、真実を認め、客観的な視点で学ばなければ、いつまでも真理に到達できないのかもしれません。
未来なんて知りたくない
私もそうですが、人は予言や占いによって未来を知りたがります。事前に悪い事件を知ることにより、最悪の状況を回避するのが目的だと思いますが、果たして未来を知ることは、私たちにとって有益なのでしょうか?知らないほうがいいような気もしますが。
やり直すんだよ
『これで終わりではない』というセリフも出てきますが、もし人類が壊滅的な被害を受ける事件が起きても、破壊の後に再生が待っているような気がします。あまりにも悪しき人類が増えすぎてしまった地球には、再生の為の破壊が必要なのかも。