ロサンジェルスのベテラン刑事ミッチは、捜査の邪魔になるほどしつこいマスコミの取材に苛立ち、テレビ局のカメラを銃で撃ち壊してしまう。翌日の新聞にこの事件が掲載され、ロサンジェルス警察とミッチは多額の賠償金の支払いを請求されそうになるが、TVプロデューサーのチェイスが、賠償金代わりにミッチの密着取材を許可して欲しいと妥協案を提示。所長は条件を受け入れ、軽薄で経験も浅い警官のトレイと、ベテラン刑事ミッチのコンビで、テレビ番組に協力する事になるのだが・・・。

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　２００２年アメリカ作品。監督は『シャンハイ･ヌーン』などのトム･ダイ、出演は『ゴッドファーザーPART�U』『ディア･ハンター』のロバート･デ･ニーロと、『４８時間』『ビバリーヒルズ･コップ』のエディ･マーフィー。『アウトブレイク』『トーマス･クラウン･アフェア』のレネ･ルッソなど。テレビ番組の為に無理やりコンビを組まされた正反対の性格の二人の警官の活躍を描くアクションコメディ。

　８０年代に独特のマシンガントークでブレイクしたエディ･マーフィーと、実力派オスカー俳優のロバート･デ･ニーロの共演で話題になったコメディ映画です。腕は一流で名声に全く興味の無いベテラン刑事と、有名になることしか頭に無い軽薄な巡査がコンビを組まされ、水と油といった感じの険悪なコンビが笑わせてくれます。レネ･ルッソが、彼らを利用するテレビ局の美人スタッフを演じていますが、年齢の割にはキャピキャピした明るいキャラクターで、楽しい雰囲気を出してくれています。アクションシーンは、かなりド派手な場面が多く、コメディとアクションを楽しめる作品ですが、悪役のキャラクターがマヌケで迫力がなく、コメディシーンに力を入れすぎていてストーリーにも面白みが無く、刑事ドラマと現実の違いをテーマにしている割には、リアリティが無いのが残念です。また、ロバート･デ･ニーロのクールなキャラクターは最高だと思いますが、エディ･マーフィーの持ち味であるマシンガントークを披露する場面はなく、ちょっと物足りないような気がします。何も考えずに笑って楽しむ作品として割り切って鑑賞した方がいいでしょう。

やなこった

　テレビ局のスタッフにあれこれ命令されてイライラしているミッチは、反抗的な態度で、注文に応じようとしませせん。全国放送のテレビ番組に出演するとなれば、有名人になれるわけですが、ミッチのように名声に興味が無い人間にとっては、有名人になるかどうかは、どうでもいい事で何の魅力もありません。テレビの取材に興奮したり、有名人になりたがる人にとっては、テレビ局の人間は自分の夢を叶えてくれる存在かもしれませんが、ミッチのように虚栄心の無い人間にとっては、テレビ局の人間は普通の一般人で、命令される筋合いはないんでしょうね。テレビなどのメディア関係の人間なら、誰でもペコペコすると思ったら大間違いです。

仕事では、お前が頼りだ

　苦労を共にした人間同士は結束力が強くなりますが、命に関わるような危険な仕事でパートナーになれば、なおさら信頼関係が強くなるのは当然かもしれません。危険な状況下で唯一頼りに出来る存在なわけですから、信頼できない人間とは組みたくないですね。

再ブレイクならず

　１９８０年代に『ビバリーヒルズ･コップ』シリーズ、『４８時間』シリーズの主演で一躍有名になったエディ･マーフィーですが、ウィル･スミス、マーティン･ローレンス、クリス･ロックなど、どんどん黒人のコメディ系俳優が有名になり、１９９０年代以降は人気が低迷していました。この作品はヒットしましたが、残念ながら全盛期ほどの人気を取り戻すには至りませんでした。

 

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