父ビト・コルレオーネの後を継ぎ、順調にファミリーを成長させてきたマイケルだが、ある日、家族が眠る寝室を銃撃される。裏切り者がいると確信したマイケルは、キューバへの投資という大事業の計画と平行して裏切り者を探すが、意外な人物が浮かび上がる。

　イタリアのシチリア島でうまれたビト・コルレオーネは、幼少の頃、地元のマフィアに家族を殺され、アメリカへ移住する。成長したビトは、貧しいながらも家族と共に平和に暮らしていたが、マフィアのせいで失業してしまう。失業中に、となりに住むクレメンザと親しくなるが、クレメンザは盗品の売買など、裏の世界の人間だった。ビトはクレメンザと一緒に仕事をはじめ、度胸と、情に厚い人柄で人々に頼られ存在へとなっていく。

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　１９７４年アメリカ作品。監督は、『地獄の黙示録』『コットン･クラブ』などのフランシス･フォード･コッポラ。出演は、『カリートの道』のアル・パチーノ、『１９００年』の ロバート・デ・ニーロ 、『ディア･ハンター』のジョン･カザール、『フェノミナン』のロバート･デュバル、『レッズ』のダイアン･キートン、『ロッキー』のタリア・シャイアなど。アカデミー賞作品賞を受賞したマフィア映画の傑作『ゴッドファーザー』の続編。　

映画が大ヒットすると、安易に続編が作られるのは、良くあることですが、続編が最初の作品を超えられることは、まずありません。唯一の例外は、この『ゴッドファーザー・パート２』です。ファミリーを継いだマイケルを中心とするファミリーのその後と、若き日のビト・コルレオーネの半生を織り交ぜた構成は、前作を超えるほどの完成度で、前作に続き、アカデミー賞の作品賞、助演男優賞、監督賞を獲得しました。助演男優賞を獲得したロバート･デ･ニーロの演技は、特に秀逸！『ゴッドファーザー』の主演マーロン・ブランドが、続編への出演を拒否した事によって、脚本が変更になり、若き日のビト・コルレオーネの半生を描くサイドストーリーとして織り込まれていますが、これが成功しました。生まれ故郷のシチリアからアメリカへと渡り、ビト･コルレオーネがマフィアの大物になるまでの物語が、とにかく面白い！どんどんストーリーに引き込まれて、いつまでも続いていって欲しい、もっと観たい！という欲求にかられてしまいます。アル･パチーノ演じるマイケル･コルレオーネのボスとしての威厳に満ちた存在感も素晴らしいですが、ユーモアを交えて描かれる青年期のビト･コルレオーネの物語は、何度見ても飽きる事がありません。

相手の立場に立って考えてみろ

　特に男性にとっては、ゴッドファーザー・シリーズに出てくるセリフが、処世術としてに役に立つと言われています。マフィアのような裏社会に限らず、社会に出ると、色々な面で競争、戦いの場に身を置く事になりますが、このセリフも、色々な意味で、いいセリフだと思います。処世術としては、相手の立場に立って交渉するとか、改めて自分の立場、状況を把握するという意味で重要ですし、映画の中でのコンセプトからは外れますが、もっと広い意味で考えれば、相手の価値観、視点から、自分の行いを反省し、他人に対する行動を改善する事ができるかもしれません。エンターテイメントとして楽しむだけでなく、ちょっとした、人生のヒントを与えてくれる作品と言えるのではないでしょうか。

 

金のために動いていない

　はじめて観たときには、まだ子供だったので分りませんでしたが、マイケル･コルレオーネがキューバへの投資の為に入国したときに、キューバ革命が起こるという設定がストーリーに盛り込まれています。これは、チェ･ゲバラ、フィデル･カストロによるキューバ革命が成功した史実を下地にしていますが、政府軍と革命派に抗争を見て、マイケル･コルレオーネが一言『金のために動いてない、勝つかも』というセリフが、何か革命思想の本質に敬意を表しているようで印象に残ります。

●ゴッドファーザー

●ゴッドファーザー・パート�U

●ゴッドファーザー・パート�V

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