商品先物取引会社を経営するデューク兄弟は、『人間は、環境によって変わるか？』というテーマでケンカなり、金持ちのエリートとホームレスのような貧乏人の生活環境を入れ替えて環境によって人間が変わるかどうかテストする事にする。デューク兄弟の会社のエリート社員ウィンソープと、ホームレスのバレンタインの立場を入れ替えての実験でウィンソープは会社をクビになり、家も失って娼婦のオフェーリアの家で居候生活をするハメになり、一方バレンタインは、デューク兄弟の会社に入社して見事に相場を予想し、順調にビジネスマンとしての道を歩み始めるのだが・・・。

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　１９８３年アメリカ作品。監督は『ブルース・ブラザース』のジョン・ランディス、主演は、『４８時間』『ホーリー・マン』のエディ・マーフィーと『ブルース・ブラザース』『マイ・ガール』のダン・エイクロイド。人間は環境で変わるのか？そんな疑問からはじまった金持ちの賭けに利用された二人の男が、復讐の為に立ち上がる姿を描いたコメディ作品。

　マシンガントークで人気のエディ・マーフィーと、『ブルース・ブラザース』でジョン・ベルーシとコンビを組んでいたダン・エイクロイドが主演の爆笑コメディ。主演の二人のドタバタぶりには、とにかく笑えますが、ジェイミー・リー・カーティスのお色気や、格差が広がるアメリカ社会の現状を皮肉を交えて描くなど、ただ笑える作品ではなく、深いテーマが楽しめる名作です。映画のオープニングでは、魚、野菜などを加工販売する庶民の姿、ホームレスの姿など低所得者層の人々が映し出され、その後に、自分で車のドアを開けようともしない王様のような生活をする金持ちの姿が対照的に映し出され、格差が広がるアメリカの現状をコンパクトに伝えてくれます。また、本編の中では、富裕層の人間の人間関係の希薄さ、強欲さなどのいやらしさが強く描かれ、金に対する執着心が強く人間性の低い富裕層を皮肉ったような場面が多く登場します。最初から最後まで笑えるコメディ映画の傑作なので、コメディ作品として楽しめますが、こんな富裕層へのブラックジョークも社会風刺として込められていて、なかなか奥の深い作品です。『マイ・ガール』『トゥルー・ライズ』などにも出演しているセクシーなジェイミー・リー・カーティスのヌードシーンがあるのも男性ファンにとっては魅力的だと思います。

人間は環境で変わるのか？

　人は環境によって変わるのか、それとも生まれながらの血統によって決まるのか？というのが、この作品のテーマになっていますが、どちらも影響を及ぼすのではないでしょうか。私は肉体労働、頭脳労働、両方の仕事を色々と経験していますが、親が優秀でも全く無能な人もいますし、逆に、単純な肉体労働をしている人でも、洞察力に優れ、臨機応変に仕事をこなす優秀な人はいます。学力によって人を判断する会社が多いですが、学歴が立派でも記憶力がいいだけで、状況によって臨機応変に判断して行動できない人も大勢いて、そんな上司の下で働いている人は、かなり苦労していると思います。経済的な事情で進学を断念して、実力を生かせない優秀な人材が、世の中には大勢いるのではないでしょうか。

　《　検索用　》

エディ・マーフィー
ダン・エイクロイド
ジェイミー・リー・カーティス

 

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