ヤッピーとは?
80年代を経験した方には、説明不要だと思いますが、この作品の中で、リチャードが嫌っているヤッピーとは、young urban
professionals の略称で、都会でリッチな暮らしをエリートサラリーマンを指しています。80年代は、60年代から70年代までの思想の実現の為に活動する若者が、ほとんどいなくなり、物質主義、利己主義の時代で、ステイタスを競い合うようなライフスタイルが主流になりました。健康の為にジムに通ったり、ジョギングが流行したのも、この頃です。価値観は人それぞれなので、批判はできませんが、自分の健康、自分の利益やステイタスにしか関心が無いという事は、自分さえ良ければそれでいい、という価値観につながるので、リチャードが嫌っているのも分るような気がします。ジャクソン・ブラウンの『孤独なランナー』をBGMにアメリカを後にするシーンは、リチャードが、ヤッピーの多い町に別れを告げる象徴的なシーンになっています。
キャパとシャンバーグ
この作品の主人公はカメラマンなので、キャパという写真家の名前が何度か出てきます。ロバート・キャパはスペイン内戦、日中戦争、第二次世界大戦、第一次中東戦争、第一次インドシナ戦争を取材し、インドシナ戦争取材中に地雷を踏んで亡くなりましたが、今でも世界中のカメラマンに崇拝される伝説的なカメラマンです。
リチャードがバカにしているシャンバーグとは、ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリスト、シドニー・シャンバーグの事です。ニューヨークタイムズ記者としてカンボジア内戦取材し、その仕事が評価されての受賞でしたが、取材の通訳だったディス・プランという仲間をおいて帰国してしまったので、最後までカンボジアに残らなかった事を批判しているようです。シャンバーグと、彼の通訳だったディス・プランのカンボジアでの体験は、後にローランド・ジョフィ監督によって『キリング・フィールド』という映画になりました。こちらも傑作です。
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